1メートルのファンタジー


 私たちがずっと『ふたり組』だったから、あなたは戻ってきてくれたの?
 気を抜くと直ぐ泣いてしまう私の為に-----
 私たちはとても危うい関係。
 何度運命を上書きしても、幼なじみから一歩踏み出せそうで、まだ一歩踏み出せない。
 だけど私たちの間には、ずっと1メートルの距離。それは今も破られてはいない。

 非日常な時空から日常的な時空へ-----望美たちは総てを終わらせて帰ってきた。
 将臣は望美と共に、自分の世界に還ることを選択てくれた。
 本当にその選択で良かったのだろうか-----幾分か大人びた将臣の横顔を見る度に、望美は心配事で胸が痛い。
 将臣の部屋と向かい合っている自分の部屋。
 お隣同志の家の感覚は僅か1メートルしかなくて、小さなバルコニーの間は20センチもないかもしれない。
 親同士が親友で、隣同士で、兄妹のようにころころと育ってきた。
 躰が大きくなるのと同時に、やはり心も大きくなっていった。
 だけどずっと、部屋が1メートルの距離があるのと同じで、ふたりの関係にも微妙な1メートルの距離があった。
 それが今も微妙に影響しているように思える。
 今夜も切ない高ぶりで眠れなくて、夜風を浴びるために望美はそっと窓を開ける。視界に広がるのは目の前の、ぴっちりと閉まった将臣の部屋。
 明かりが落とされているのは、きっと眠っているからだろうか。ちゃんと眠れているのだろうかと不安になる。平家の人たちを思い出して、感傷に浸っていないだろうかと。
 あの時空は望美たちの世界とは別の時空にある。こちらの歴史が書き換えられていなくても、あの時空の歴史は書き換えられていると、信じている。
 本当のこと、教えて?
 心の中で小さく呟くと、それを聴いたかのように、将臣が窓を開けて顔を出した。
「おい、何をしているんだよ」
「ま、将臣君!? 起きていたの?」
「ああ。たぬきが顔を出していると思って窓を開けた」
 相変わらずの将臣の言いぐさに、望美は頬を膨らませた。
「またそんなことばっかり言って」
「たぬきにたぬきって言って何が悪いんだよ」
「たぬきじゃありませんよ〜」
 幼なじみならではの気安さいやり取りにすら、今は幸せを感じる、ときめきを感じる。望美が舌を出してわざと憎たらしい顔をすると、将臣は屈託無く笑う。だがそれも吐かぬまで、少し切ない表情が隠れていた。
「-----将臣君?」
 ふと将臣の表情が、思い詰めた愁いを被う。それを見るだけで、望美の胸は締め付けられた。
「望美…、おまえは本当にこっちに還ってきて良かったって思っているか?」
「え…どうして?」
 胸がどきんと音を立てて不安げに跳ねる。将臣は、ここに残ったことを、帰還したことを後悔しているのだろうか。
 誰よりも大切な女性を向こうに残してきたのだろうか----
 息が出来ないぐらいに胸が痛い。きゅうっと音を立てて締め付けられてしまうようだ。
「-----それって、将臣君も向こうに帰りたいって思ってるってこと?」
 自分で訊いておいて、声が震えるのを望美は感じた。
「おまえに訊いてるんだよ。向こうに好きなヤツでも作っちまったのかと思ってな」
 将臣は大人びた風に落ち着いて言ったが、その表情は上を向いていたので、よく見えなかった。
 まるで他人事のようだ。
 ここに望美がいるのは、将臣がここにいるからなのに-----それをきっと気付いてくれてはいない。
 涙が出てくる。でも、この涙を見せる事なんて、望美には出来ない。
「将臣君こそ…あっちに好きな人でもいたの…?」
「俺? なんでそう思うんだよ」
 凍り付いた声が総てを物語っているように思える。
「何となく…。私が本当に好きな人がいたら、あっちに戻っているよ? でも、将臣君はこっちに残った。だからこっちにいるのに…。将臣こそ、大切なひとが向こうにいるんじゃないの? だから、こっちにいることを…」
「望美…!」
 苦しげに名前を呼び捨てる将臣の声を聴き、顔を上げた途端に、腕を掴まれた。
「こっちに来いよ。俺がこっちに残った理由を、おまえに教えてやる」
 初めて、まともに将臣の顔を見た。その瞳は情熱の炎に包まれている。望美は魅せられるように、1メートルの距離を詰めていく。実際には、1メートルもない、20センチの距離。
 将臣に支えられて、望美は将臣の部屋に渡った。
 部屋に入るなり、強く抱きしめられる。
「----おまえがいるから、ここに残ったんだよ…っ!」
 強い、強い、腕の力。
 運命を上書きする度に抱きしめて貰った腕は、もう望美の知る幼なじみの高校生の腕ではない。闘いを知ったひとりの男の腕だ。
 まだ少年の香りを残していたのに、今の将臣は完全に男の香りがする。
 それも望美の胸をとろかすような香りだ。
 この腕に総てを預けて縋りたい。望美はぎゅっとその広い背中に縋った。
「望美…」
「将臣君…っ!」
 将臣の雄偉な横顔が下りてくる。唇を受け入れるために、望美は深く目を閉じた。
 唇をしっとり包み込むように将臣のそれが覆い被さってくる。
 優しいのは最初だけ。その後は、激しさが望美を支配してくる。ぷっくりと腫れるまで深いキスをされた後、舌が容赦なく入り込んでくる。唇はひんやりしているのに、舌は熱い。熱い舌先に口腔内を愛撫され、総てに将臣の痕を付けられた。
 真剣に思う相手からのキスが、根に二気持ちの良いものだと、望美は思わなかった。
 好奇心で読んだ女の子向けの雑誌の少しえっちな特集で、『キスが巧い男はセックスも巧い』と書いてあった。
 それなら将臣はセックスも巧いのかもしれない。
 息を奪われ、唾液すらも吸い上げられて、望美は、将臣の動かすマリオネットのように、為すがままだった。
「ああ・・・」
 唇が離れた瞬間、ずるりと力が抜け、立っていられなくなる。
 将臣はそんな望美をセクシーに笑うと、そのまま抱き上げてしまった。
「あ、ちょっと、将臣君…!」
「俺がここにいる理由をおまえの躰に刻みつけてやらねえとな」
「あっ!」
 今まで座ったことはあっても、眠ったことはない将臣のベッド。そこに寝かされると、背中がひんやりとした感触に包まれた。
「もう、ここで座ってお喋り出来なくなっちゃうよ…!」
 恥ずかしすぎて半分涙を浮かべると、将臣は覆い被さってくる。
「だったら、これからは共寝をしながら、話せばいいじゃねぇか」
「あっ…!」
 もっともっと近付いたような気がするような、力強くて優しい抱擁が下りてくる。望美はそれを受け入れるように抱きしめた。
「好きだぜ、望美…」
「私はもっともっと好きだよ、将臣君…」
「俺のほうがおまえを好きだ、きっと…」
「あっ!」
 ねっとりとした舌が首筋にかかってくる。強く吸い上げられて、気が遠くなるぐらいに、気持ちが良い。
「イイ?」
 耳朶を噛みながら囁かれると、返事が出来ない。将臣はあだめいた笑みを浮かべると、望美の耳の中に舌を這わせてきた。
「はあ、将臣君…」
「ずっと、おまえだけを抱きたかったんだからな。おまえ以外のセックスに意味はねえんだよ」
 痛いぐらいに胸の先端が尖っている。キスしただけなのに、どうして痛いぐらいに硬くなっているのだろうか。キャミソールに擦れて痛い。
 将臣の剣を持つ節くれ立った指が、パジャマの上から乳首を捩るように触れてきた。
「あっ!」
「やらしいな…おまえの躰…」
「将臣君がこうしたんだよ…」
「そうだな。これは俺だけに許された特権だ」
 将臣は器用に望美のパジャマのボタンを外すと、キャミソールの中に手を入れて、乳首を指で直に触ってくる。下半身が濡れてくるのが感じる。子宮の奥が疼き始めて、望美は呼吸を浅くした。
「あっ…!」
「敏感だな。良い反応だぜ、望美…」
 将臣の手はまるで魔法使いのように、望美の上半身から、もどかしい布を総てはぎ取り、真っ白な乳房を露わにする。余りにじっと見るものだから、恥ずかしすぎて望美が隠そうとすると、将臣はそれを阻止してきた。
「綺麗だから隠さなくていいんだよ」
「嫌だ…」
「嫌じゃねえよ…」
 大きな手で下から持ち上げるように胸を揉みしだきながら、将臣は望美の顔や首筋にキスの雨を降らせてくる。望美の総てが自分のものであることを刻みつけるようにしっかりと。
「あ、んんつ!」
 親指で敏感な乳首を押し出すように擦られ、唇は脇の下を舐めてくる。丁寧に舐められて、胸の奥も躰の奥も気も良さで熱くなる。そんなに同時に攻められると、意識がとろとろに溶けていく。
「…望美…」
「あっ、ああっ!」
 背筋が冷たくなるぐらいに、快感が走る。お腹の奥がじわじわと熱くなり、下半身がより一層湿った感じがした。ととろに全身が液体になるみたいに。
「あっ!」
 将臣の唇が乳首を捕らえる成り、熱い舌で舐め回し始めた。時には優しく舐められ、また時には歯を当てて甘く咬まれる。痛みと快感に、望美の乳首は、色味を濃くしていった。
「はあ、ああっ!」
「もっと、エロい顔を俺だけに見せろよ。望美…」
「やあんっ!」
 胸をまさぐっていた将臣の手はやがて、望美の太股を撫でて力を抜かれ、下着とズボン越しにゆるくなった中心を撫でてくる。躰が震えると同時に跳ね上がる。
「望美、パジャマまでぐちょぐちょだぜ。それだけ俺に感じてくれているってことだろ?」
「やだ…」
 顔を背けてみても、将臣は嬉しそうに笑っているだけ。余裕のある幼なじみがなぜだか悔しい。もう幼なじみではなく、そこにいるのは望美の男だけれど。
 将臣は下着の中に手を入れ、望美の熱い花びらに侵入する。濡れた花びらを撫でた後、襞の内側を指先がなぞってくる。その後に辿り着くのは、硬くなった花芯だ。
「あ、あああっ!」
 性急な指先のイタズラに、躰を震わせながら望美は腰を思わず上げた。
 思わず甘く大きな声を出すと、将臣の唇に唇を塞がれた。
「譲が起きちまうからな。声は抑えろ」
「あ、んんっ…」
 唇を噛みしめて声を抑えると、将臣が慈しむかのように頬を撫でてくれる。
「サンキュな。おまえが声を抑えなくてもいいように、早く環境、整えなくっちゃな」
「将臣君…っ!」
 将臣の指は女を知っている。女の感じるところを十分に判っている。望美は愛撫を受けながら、心からそう思った。
 知らなかった3年半余り、将臣の心をこうやって蕩かす女性はいたのだろうか。いたとしたら、泣きたいぐらいに辛い。
「望美…、もっと感じろ…」
「あっ、ああっ!」
 花芯を親指で刷り上げながら、将臣の人差し指は望美の入り口をなぞっている。望美のそこが将臣を求めてひくついているのが、自分でも解った。
「ぐちゃぐちゃになるぐれぇに、俺のことを欲しがってるみてぇだな?」
「あ、解らない…」
「でももう少し馴らさねぇと、おまえ初めてだから痛がるだろう?」
 将臣は気遣うように呟くと、指をそっと胎内に侵入させてくる。押し広げられると、流石に痛みが走った。
「いたっ!」 
 クチュクチュと湿った音が下半身に響くのが恥ずかしい。痛みと羞恥が全身を覆う。
「将臣君…! 将臣君っ!」
「好きだ、好きだ、好きだ、好きだ…っ!」
 乳房に唇をつけながら、将臣は胎内を指先でかき回し始める。最初はゆっくりと優しく、望美を気遣うように。入り口を溶かすような指の動きは、徐々に望美の躰を少女から大人へと変化させた。
 そう、もう何も知らない頃には戻れない。戻る気もない。
「あ、ああ、ああっ!」
 将臣は女の躰を知っている。知り尽くしているといっても良いかもしれない。望美の直感がそうさせた。
 くちゅくちゅと音を立てながら、胎内を優しく摺られた後、将臣の指は望美の奥を突いてくる。ふっくらと丘のようなったそこを撫でられると、腰が酷く痺れてくるのが解った。
「…将臣君、将臣君っ!!」
「随分馴れてきたな。そこも濡れているから、痛みはマシな方だろうな」
「もっと馴らしてやらねえとな」
「え…」
 望美は将臣が何をするのか、まだ解らなかった。
 将臣の頭が全身をキスしながら下がってくる。
 平らなお腹を抜けて辿り着いた先は----望美が一番見せたくない、デリケートな熱い場所だった。
「…将臣君…っ! や、やだんっ!」
「おまえのここは宝石以上に綺麗なんだよ。だから、しっかりと見せてくれ…」
 拒みたいのに、拒めない。
 その先には未知の快感が待っているような気がして、否定することなんて出来やしない。
 将臣はクッと喉を鳴らして笑うと、望美の脚を大きく開かせる。剥き出しになったひくつくそこに顔を埋められて、恥ずかしさは頂点に達した。
「舌で掬えるぐらいに、濡れてるぜ」
 言わないで欲しい。だが躰が反応して、言い返すことが出来ない。
 ひんやりとした舌が襞の内側まで丁寧に舐めてくる。感じすぎて、望美はくにゃくにゃに溶けていく。背中に快楽を感じて、無意識に将臣の髪をかき混ぜた。
「おまえの手の動き、すげえエロいぜ」
「解らない…っ!」
 そこを愛おしむように将臣は望美を愛する。舌先で硬くなった突起を転がしたり、襞を丁寧に舐めたり。
 全身を将臣色に染め上げられるかのように、じっくりと愛される。
 支配されるようにこんなに愛されて、望美は幸せすぎて涙が出る。
 ずっとこうされたかった。
「ああ…っ!!」
 将臣が突起を噛んだ時、望美の背中に言い表せないほどの快感が走り、目の前を星が散った。

 躰がずどんと奥深く墜ちたような気がする。目を開ければ、将臣が愛しげに覗き込んでくれている。
「イッたな…」
 恥ずかしくて顔を両手で隠すと、将臣はそれを取り払う。
「おまえがあんまり可愛いから、俺はもう限界だぜ」
「え・・・」
 将臣は自分のパジャマを総て脱ぎ捨てると、太くて硬い自分のものを望美の手に触れさせた。
「あ…」
 将臣のそれは、手の中で熱くて脈打っているのが解る。もう爆発しそうな事ぐらいは、ここに触れれば解る。
「…おまえの胎内(なか)に挿って、俺だけのものにしてぇ」
 ここまでくれば将臣も理性が効かないのだろう。艶っぽい声で囁き、息を浅くさせている。
「----うん、来て。将臣君…」
「これを付けてくれるか?」
 そっと手渡されたのは、スキン。望美は初めて見るそれに少し驚いた。
「あのクリスマス、おまえとこうなりたくて買っておいた」
「将臣君…」
 望美は生唾を飲み込むと、軽く深呼吸をして、スキンを震える手で持つと、もたもたと将臣の勃起した硬いものに被せていく。
「望美…っ!」
 触れるだけなのに、。苦しそうに熱くなる将臣が嬉しい。望美は今出来るベストな状態で、将臣自身にスキンを被せた。
「サンキュ」
 息を殺しながら、将臣が抱きしめてくれ、それがとても気持ちが良かった。
「痛かったら、俺をひっかいても構わねぇから」
「うん」
 将臣は両手で望美のすんなりとした脚を掴むと、そこをめいいっぱい押し開き、入り口に自分のものを宛がう。
「挿れるぜ?」
 ゆっくりと将臣の昂ぶりが望美の濡れた入り口をなぞる。
 期待と不安の中、ゆっくりと望美の胎内に、将臣が侵入を始めた。
「あああっ!!」
 雷のような痛みが全身を貫く。将臣の雄剣に電気が宿っているように、望美を痛みと奇妙な感覚に痺れさせる。
 痛くてしょうがなくて、望美は涙を瞳に浮かべながら、必死になって耐え抜く。
 結ばれるのが、こんなに痛いなんて知らなかった。
 望美は声を抑えようと顔を顰めながら、近くにあったタオルを口に押し込もうとして、将臣に止められた。
「お声が出るんだったら、俺が飲み込んでやる…」
「はあ、あっ…痛い…」
 望美は将臣の背中に爪を食いkませながらも、より深く抱き付いた。
 将臣の肌が更に熱く揺れる。
「痛かったら、深呼吸をしろ…。望美…っ!」
「う、ううん…」
 言われた通りにしようと思っても、望美には出来ない。
 呼吸をしようとしても浅すぎて、自分ではままならない。
 その間も将臣の硬くて大きな熱い塊は、望美を支配してくる。
「…将臣…っくんっ!」
 ずどんと下腹部が重い感じがする。望美は、鈍い痛みに耐えながら、将臣を掻き抱いた。
「…望美、望美…、入ったぜ全部…」 
「将臣…君」
「おまえは俺の女だ…」
「うん、うん。将臣君だけの女だよ…」
 将臣の動きが一旦休止し、深い息を吐く。
 将臣も余裕がないのだ。その逞しい顔が熱の切なさに揺れている。
「好きだ、愛してる、望美…」
「私も…大好きだよっ…!」
 将臣がゆっくり動き始める。
 動く度にぴりりと下腹部が痛むが、まだ腰を進められていた時よりはマシだ。
 将臣の動きは最初は緩やかだった。出し入れを繰り返しながら、望美の突起を親指で弄ぶ。
「あっ! やんっ!」
 その上乳首を口に含まれると、今度は痛みよりも快感の法が強くなってきた。
 下から聞こえる性器がこすれ合う淫らな水音も、総てが情熱を高めていく小道具に過ぎなくなってくる。
「ああ、ああ…んっ!」
 声が大きくなると、将臣がキスで唇を塞いでくれた。
 お互いの腰が揺れ始め、望美は自分の胎内が蠢いて将臣を締め付け始めるのを感じた。
 腰を動かせば、将臣もたまらないらしく、舌を唇に入れて、胎内にある自分自身と同じ動きをしてくる。
 腰の痺れが快楽を生み始める。
 望美はいつしか痛みなどを忘れていた。
 将臣が、最奥に先端をこすりつけてくる。
「はあんんっ…」
 もう何が起こっているかなんて解らない。望美は化学変化を起こす寸前の物質のように、将臣とふたりとことんまで熱くなる。
 とことんまで濡れて、とことんまで包み込んで、とことんまで将臣を愛したい----
 それが自分が選んだ一番の選択。
 何度誰と恋に落ちても、やはり将臣を選ぶ。望美の魂は産まれたときから、将臣だけをみていたのだから----
 将臣のピストン運動が激しくなる。
 同時に望美もまた自分たちが発する熱で逆上せそうになる。
「んんっ!!」
 唇を塞がれたままだから、快感の叫び声も上げられない。
 望美は躰を痙攣させ、将臣に総てを預けて意識を手放した。

 こうしてふたりでしっかり抱き合っていると、とても気持ちがよい。
 お互いの鼓動が同じ波動で重なって、それだけでほわほわと幸せでいられる。
 まだ将臣が胎内にいるのは、その圧迫感で解っていた。
「あっ…!!」
 直ぐに将臣が胎内の中で大きくなってくるのが判り、望美のそこも敏感に反応し始める。
「やべえ…、ゴムを買えたら直ぐにするからな」
「ああ…っ!!」
 将臣は、望美の胎内ではち切れんばかりになったものを、一旦抜き取ると、ゴムを素早く新しいものに変えた。
 直ぐに望の躰に再び覆い被さってくる。
「おまえとヤッたら、もうたまらねえよ…。何度でもヤりてえっておもっちまう」
「あ、ああ…っ!」
 将臣は先端で望美が感じる最奥を撫で始める。
「俺が、戸籍上で18になったら、一緒に暮らそうぜ…」
「うん、うん…っ!」
 望美はプロポーズまがいの熱い言葉に、ただ頷くだけ。
 一度達した望美のそこは、すぐに将臣を受け入れて、収縮s、感じやすくなっている。
 意識が弾けていく、もっともっと弾けばいい----
「ああ…っ!」
 1メートルの距離が瞼の奥で縮まっていく。
 その距離が完全に埋まったときに、将臣と色々な面で結ばれるであろうと、望美は感じた----


〜おまけ〜

「兄さん、いつまで寝てるんだよ。この時間だとブランチになっちゃうよ」
「うるせぇ〜」
 どこからか譲の声が聞こえる。
 将臣と望美はお互いに脚をしっかりと絡ませ逢って、裸のままで眠っている。
「兄さん、いいかげんにしないとふとんを…」
 そこまで言ったところで、譲が固まるのを感じた。
 将臣のベッドから覗いていたのは女の脚。
 そして、枕元には望美のパジャマと頭が覗いている。
「せ、先輩っ!!!!! 兄さんと!!!!!」
 譲は声をひっくり返して叫んだまま、きびすを返して、部屋から出る。
 その後には、お約束にも動揺した譲が転ける音がした。
「こりゃあ、これからは望美の部屋かラブホ決定だな」
 将臣は苦笑いをすると、まだ眠る望美の頬にキスをする。
「好きだぜ望美」
コメント

もし、大団円だったら? のSSです。
しかし、わしは何度望美の生娘SSを書いているんやろうか。
アリコレでも同じやろうけれど(笑)
今度はなれたふたりを書きたいですな。





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