「妊娠したら、直ぐに眠くなるのよ」 望美は相変わらずののんびり口調で、縁側に腰をかけながら言う。 将臣の祖母が手入れをしていた庭を見るのが望美は何よりも好きで、暇があればいつもうっとりと庭ばかりを眺めている。 抜けるような何の悩みもないような青空、やや優しい陽射し。まどろむのには最適な黄金の昼下がり。ここは午睡と決め込みたいところだ。 「ったく、眠いのは俺のせいだから、眠らせろって魂胆だろ? お前」 「ばれた?」 将臣が眉をしかめながら、困り切った笑みを浮かべると、望美は舌をペロリと出して茶目っ気たっぷりの憎めない顔をする。 母親になる準備をしているというのに、望美は無邪気なままだ。天衣無縫さは昔から変わってはいない。あの時空で離れ離れになり再会した時も変わらなかった。 この清らかな無邪気さが、昔から将臣を魅了していたと共に、頭痛のタネでもあった。こんなに素直で愛らしい な望美を見せられれば、将臣以外でも直ぐに恋に落ちてしまう。しかも普段は一生懸命な努力家で、しっかりした面もあるから余計だ。ギャップがたまらなく良いのだ。 「ね、将臣君、ひざ枕してよ」 「ハァ!? 普通は逆だろうが!?」 「そんなこと誰も決めていないよ。ねぇ、お願いっ!」 望美は将臣に手を合わせて、子供のように懇願する。そんな一生懸命に可愛い姿を見せられると、ここは折れずにはいられなくなってしまう。 「しょうがねぇな。その代わり、昼間っからビールを飲むからな。怒るなよ」 休日の昼間からビールを飲むと、たまに望美は怒る。買い物を行くのに折角車で行こうと思ったのにと、むくれるのだ。 「いいよ。今日は特にお買い物に行くこともないし。あ、私にさ冷たい牛乳とコザカナチップスを持ってきてよ」 望美はすっぽりとしたサマードレスを着て、子供のように縁側で足をぶらぶらさせている。無邪気な行為なのにひどくセクシィだ。こんな何でもない仕草でも、将臣を煽るのは、きっと命を賭けて愛した相手だからだろう。 「ったく、俺はおまえのパシリじゃねぇよ」 「私が欲しがっているんじゃなくて、将臣君の子供が欲しがっているの!」 「はい、はい」 将臣はわざとつれない返事をしたが、その顔は笑っていた。古びた台所に向かい、冷たい牛乳とビールを用意する。望美が胎児の為に食べているカルシウムたっぷりのおやつを持って、縁側に戻った。 幸せを絵に描いたような初夏の昼下がり。 時空を越えてまで成就した恋は、今、将臣にかけがえのない幸せを齎してくれている。 大団円。まさにそんな言葉がぴったりだ。 飛ばされた時空に平和を取り戻し、自分たちの日常に帰ってきた。 将臣と望美、譲は普通の生活を取り戻し、新たに得た人生を歩み出したのだ。その課程で、将臣はめでたく望美と結婚することが出来た。 望美をずっと慕っていた譲には申し訳ないとは思ったが、結局、将臣が望美を離せなかった。もう妥協する気など微塵も無かったから。 「望美! 出来たぜ!」 声をかけて望美を見るなりはっとする。 陽射しのスポットライトを浴び、自然に作り出された風を浴びる望美はとても美しかった。 大人びた可憐な美しさは、将臣を引き付ける花だ。髪をアップにして見せるうなじには、昨日つけた真紅の花が咲いている。 「…望美…」 愛しい呪である名前を呟いて、将臣は背後から抱きしめる。柔らかい望美の肌は、とても気持ちが良い。 「将臣君…」 余りに可愛い声を出すものだから、将臣はより強く抱きしめてしまう。うなじに鼻を宛てれば、ほんのりと花の香りがした。 「…愛してる」 「私も、将臣君が大好きだよ…」 望美は穏やかな声で呟くと、将臣の腕をしっかりと取った。 「子供が出来ちまったら、中々こうやってお前に甘えられねぇからな」 「何時でも甘えてくれていいんだよ。これからもずっと…。だけど、私もその倍以上に甘えちゃうけれどね」 望美はくすりと夢見るように笑うと、将臣に躰を預けた。 こうして甘えられてしまうと、将臣もたまらなくなる。欲望を抑えられないまま、望美の項に唇を押し付けると、ゆったりとしたワンピースに手を入れて来た。 「や…っ!将臣君ダメだって…!」 窘めるつもりで声を上げても、将臣には通用しない。それどころか、かなり煽ってしまう。 望美をそのまま縁側に押し倒し、将臣は素早く組み敷いた。 「…将臣君…っ!」 ワンピースを胸元まで託し上げると、簡単に下着を取り去る。後はあらわになった禁断の果実を、下から持ち上げるように揉みこんでいく。 「…将臣君…っ!」 堪らない声を上げるものだから、将臣はもっと虐めたくなる。望美をとことんまで舞い上がらせる為に、柔らかな部分に指を強く沈めた。 張り詰めた白い双子の丘は、まるでゆりかごのように揺れている。望美はすっかり熱くなり、乱れ始めていた。 頂きに乗ったチェリーを唇に含めば、そそられる肢体からゆるゆると力が抜ける。 子供に栄養を与える神聖な場所は、将臣にとってはエロティックな意味合いが大きかった。 どうしてこんなに可愛いらしいのだろうか。将臣は夢中になって、望美を味わった。 さりげなく望美の下着を脱がしにかかる。お腹に子供がいるせいか、普段よりも大きな下着を着ていた。それでも艶を感じてしまう。 余りに愛し過ぎて、将臣は、望美の熱い場所を乱暴に弄る。 「あっ…! 優しく…して? 赤ちゃんが…」 望美の言葉に、将臣は優しく指を使い始める。すぐに望美は潤い、将臣を包み込む為の熱い蜜を滴らせた。 こんなに淫らな望美が好きで堪らない。将臣にとっては、より貧りたくなった。 「はあっ!」 真昼間から縁側で睦み合うのは、誰が見ているか解らない。それでも将臣は望美が欲しくて堪らなかった。 脚を大きく開いて、望美の蜜を啜る。 「んんああっ!」 喉を潤す望身の密は、将臣を陶酔させてくれる。 その色香に酔いしれ、将臣自身がとことんまでおぼれていく。 欲しい-----望美が欲しくてしょうがない。 将臣は望美の躰の間に入り込むと、熱くなったものを入り口にあてがった。 「----将臣…くんっ!」 その奥には自分と望美の愛の証がいる。 優しく気遣うように胎内に入ると、将臣は緩やかに動き始めた。 「…将…将臣君…っ!」 愛しげに名前を呼びながら、望美は将臣を包み込んでいく。蠢く内壁が将臣を包み込んでくれ、信じられないぐらいの快楽をもたらしてくれる。 「-----望美…っ!!」 最高の状態まで自分を高めてくれる望美を、将臣が手放せるはずがない。 望美の胎内を自分の熱くて太い棒でかき混ぜ、自分と同じ楽園まで押し上げていく。 「愛してる…望美…っ!」 「っ将臣くん…」 高みに押し上げられた望美は、躰を弛緩させながら、将臣にすがりついてきた。柔らかな躰にすり寄せられて、将臣は目眩がするぐらいに感じてしまう。 「…望美っ!!」 「あ、ああっ!!」 望美を子供ごと抱きしめると、将臣は熱いものを胎内に噴射する。そのまま快楽にどうにかなりそうになりながら、深い息をついた。 白昼堂々足合ったからか、望はすっかりと疲れてしまい、将臣の膝を枕にして眠っている。約束の膝枕だ。 庭には星の一族であった祖母が手入れをした思い出の庭。膝の上には最愛の妻。 こんなに幸せな瞬間はないだろう。 あどけなく眠る望美の髪を撫でながら、将臣は黄昏れる空を見つめていた----- とても幸せな午睡----- |
| コメント 現代に戻ってきた将臣望美の甘いお話です。 |