私は男の人を見る目は、あると思うよ。 だって、最高の幼なじみに養われたんだもの----- この島に来てから、女の子である自分を思い知らされた。 将臣君と暮らし始めて、夫婦の契りを交わして、私は自分が我が儘な女の子だって、凄く感じている。 将臣君が目の前にいないだけで寂しいくせに、名前を呼ばれると、嫉妬を煽るように隠れたくなってみたり。 ----あの人が好きなの。 本当は、あのひとの困ったように笑う顔が好きなの。 敵対していたときは、ずっと寂しい笑顔しか見せなかった彼が、今、甘くて優しい笑顔を向けている。 その隙間にある、照れくさがった困ったような笑顔が好きなの。 将臣君の全部の笑顔を独占したいの---- ワガママ? だけどどうしようもないぐらいに、そうしたいのよ。 そして、どうしようもないぐらい女の私が、欲しがっているものがある。 これは将臣君をたっぷり独占した証拠なのかも。 「望美!」 私を呼ぶ将臣君の声が聞こえた。 低くって、甘い、まるで極上で琥珀色のお酒みたいな声。私はそれに酔っぱらいながら、わざと目を閉じて、寝たふりをした。 瞼の奥に、太陽の光が白んで膨らんでいる。イタズラ好きの太陽と私だけが知ってる、シグナルのよう。 寝たふりをして、将臣君の素敵な愛情を試してみる。 こんなにイタズラな気分になれるのも、きっと南の島の太陽のせい。 だって、くすぐったいぐらいに幸せにしてくれるんだもの。 「寝てるのかよ?」 将臣君が薄く笑うのが聞こえる。 きっとイタズラな気分になったのに違いない。 ゆっくりと将臣君の顔が近づいてくる。 私の大好物の、甘いキスが降ってくる。 その直前で、私はぱちくりと目を開けた。 将臣君は驚いたように、少し困った顔をした。 その顔も、また、大好き。 「何だ、起きていたのかよ?」 「うん。ちょっと将臣君を驚かせたかっただけ」 けろっと言った私の一言に、将臣君は困ったように眉根を寄せる。 「ったく」 苦笑いをする将臣君に、私がじゃれるように腕を伸ばすと、仕方がないとばかりに微笑んで抱きしめてくれた。 将臣君からは、太陽とほんの少し汗の匂いがする。 それが私の心を乱れさせる。 もっともっと甘く乱れたい。 ぎゅっと、もっとぎゅっと抱きしめて。私が壊れるぐらいに。 将臣君の抱擁に満足な溜息を吐いた後、私は精悍な顔をイタズラな瞳で見つめた。 ずっと欲しいものを強請らないと損するような気がして。 「-----将臣君の子供が欲しいの。ダメ?」 私は甘ったるい声で、誘うように言ってみる。 私のストレート過ぎる誘いに、将臣君は婀娜めいた笑みを浮かべる。それがとてもSWEET。 なんて素敵な表情なんだろうか。 私の肌は期待に震えた。 「いいぜ。俺もお前が俺の子を孕むのを見たい」 あっさりと交渉成立。 将臣君は、私を抱き上げてくれると、ゆっくりと寝室に入っていく。 まだ、太陽が昇っているのに、私たちは構わずにむつみ合う。 新婚だもの赦されて。 愛し合っているもの、赦されて。 子供の頃からずっと、将臣君の子供が欲しかったの。 小さな頃に、指輪を貰って『婚約式』をしたときから、ずっと、願っていたことなの。 私の大きな夢の一つなのよ。 子供が欲しい理由-----それは私がどうしようもないぐらいに、女の子だから。 女の子は本当の恋をしたら、その相手の子供が欲しくなるものだもの。 愛しているから、将臣君の子供を宿したいの。 私は誘うように、将臣君の唇にバードキスをする。 それに応えるように、私の最愛の夫は、ディープキスをくれた。 愛しているわ、誰よりも。 誰よりもあなたと分かち合った者が欲しいの。 だから私は将臣君の子供が欲しい。 今すぐに…。 |
| コメント 夏のイベント時にお配りしたペーパーに載せた創作を、加筆修正したものです。 甘甘です(笑) |