アリオスが店の片付けをしている間、自分が出来る範囲の手伝いは済んだせいか、アンジェリークは回転する椅子に座りながら、だらだらとしていた。 アリオスは明日使うメイク道具などを入念にチェックしている。 アリオスは有名なメイクアップアーティストで、自分だけのこだわりのメイクブランドを立ち上げている。 映画界、ファッション界、、広告界では、メイクアップアーティストのアリオス、カメラマンのレオナード、コピーライターのフランシスが 揃えば、最強タッグ、コマーシャルをしたものは必ず売れると言われている。そのせいか、アリオスはかなり忙しく、自分の事業である化粧品開発などで手一杯、サロンには中々手を入れられないのが実情だ。 なので、恋人になったばかりのアンジェリークの扱いも、余り良いとはいえない。 まだ救いなのはアンジェリークが高校生で、フットワークが軽いこと。だからこうやって隙間の時間を作って会えるのだ。 「アリオス、お願いがあるんですけど…」 敬語になるところは、アンジェリークが本当に心から欲していることを頼む時。 「何だよ?」 「聴いて驚かない?」 アンジェリークは念を押すように言う。本当にあまりのことなので、アリオスが驚いてしまうのは本当のことだ。 「何だよ? はっきり言わなくっちゃ解らねえだろ!?」 アンジェリークの遠回しな言い方にアリオスはキレたのか、苛立っているのが解る。 「あのね…、今日さ、レイチェルに色気がないって、言われちゃった…」 アンジェリークは恥ずかしがりながら、正直にアリオスに話す。アリオスはと言えば、何を言い出すのやらとばかりに、眉根を寄せている。 煙草を口にくわえたのが何よりもの証拠だ。 「アリオス…」 「だから何だよ!」 「アンジェが色っぽくなるように、えっちしてっ!」 アンジェリークは早口でまくし立てながら、論旨を明確に言った。 アリオスが呆気に取られ、二の句を告げないどいるのは、煙草を落としてしまったことで明らかだ。 「おっ、おまえな…」 「だって! だって、えっちしたら色っぽくなるって、レイチェルが…」 アリオスは呆れ返っていたみたいだが、徐々にいつもの意地悪な笑みが戻ってくる。 「ほお、色っぽくなりてえのかよ」 「な、なりたいよ」 アリオスがゆっくりと近付いてきたので、アンジェリークは思わずたじろいだ。 接近する度に意識が強くなる。 アリオスは男性で、そしてとてつもなく官能的であるということ。 フェロモンが強く、アリオスの雄がアンジェリークを誘っていた。 「おい、何とか言えよ」 「あ…」 とうとうアリオスが、アンジェリークの視界の間近にで入ってきた。 ドキドキしないはずはない。 アリオスが目を艶やかに細めながら、頬をすっと撫でて来た。 「あっ、アリオス…」 「緊張しているみてえじゃねぇか」 「だって…」 アリオスはからかうように笑うと、アンジェリークの顔を両手で包み込んでくる。 「…可愛いな、おまえはよ」 目を思い切りつぶると、アリオスが喉で笑うのが聞こえた。 唇が重なる。 これまでにキスは何度か経験したことはあるけれども、その度に心地良さに目眩がしそうだった。 アリオスの唇は冷たくて、本当に気持ちが良い。アンジェリークに気持ち良さを教えてくれる。 「んんっ…」 くぐもった甘い声を上げながら、アンジェリークはアリオスのキスを夢中になって受ける。 舌がいやらしい動きをしながら唇に入ってきた。 アリオスの唇はいつも優しく、そして激しくなる。 舌で口腔内をしっかりと愛撫された後、唇を啄むように奪われる。その度に腰に痺れるような感覚が溢れた。 「好きだぜ…」 キスの合間でアリオスが余裕の囁きをしてくる。声だけなのに、心も躰も、アリオスを深く意識した。 キスが深まり、唾液がとろとろと流れて、お互いの口腔内を侵していく。アリオスのなら平気でアンジェリークは飲み干す事が出来た。 キスが終わってしまう頃には、アンジェリークは立ってはいられない状態になっていた。 アリオスが腰をしっかりとその腕で支えてくれる。メイクアップアーティストなんて軟派な仕事をしているが、アリオスの腕はしっかりと鍛えられていて逞しかった。 「好きだぜ? そうして熱っぽいおまえは、色っぽいぜ?」 「もう、バカなんだから…」 アンジェリークが顔を下げようとすると、アリオスに顔を上げられる。 「色っぽくなりてぇんだろ? だったらお楽しみはこれからだぜ?」 「アリオス…」 ひょいと軽々しくアリオスに抱き上げられる。自分から言い出したこととはいえ、アンジェリークは妙に緊張してしまっていた。 アリオスはサロンの四階に小さな部屋を持っている。寝室とダイニングキッチン、リビングとバスルームといったサニタリースペースが完備されている。ちゃんと暮らせる部屋になっているのだ。 仕事もほうり出して、セキュリティだけをかけると、アリオスはエレベーターで四階に向かう。アンジェリークはもうどうしていいのか解らないぐらいに、緊張していた。 「アンジェ、そんなに緊張するなよ。ちゃんと女にしてやるから」 「うん…」 どう返事をしていいやら解らずに、アンジェリークはアリオスの首にただしっかりと抱き着いていた。 アリオスは乱暴に部屋に入ると、そのままベッドにアンジェリークを横たえる。 何だかいつもに増して、スプリングが柔らかいような気がした。 アリオスが艶を含んだ笑みを浮かべると、スプリングを軋ませて、アリオスがベッドにのってくる。 こんなにフェロモン塗れなアリオスを見るのは初めてだ。 アリオスの唇が、アンジェリークの首筋を捕らえていく。その気持ちの良さに思わず溜め息を漏らす。もっと気持ち良くなりたい。アンジェリークはアリオスにしがみつき、更なる愛撫を求めた。 「好きだぜ、アンジェリーク」 アリオスがアンジェリークが身に纏うワンピースをするりと脱がしてくる。その手つきはかなり器用だ。 耳を舌で舐められながら、アリオスは躰をまさぐる。ボディラインを撫でられるだけで、震えるような快感に息をはいた。 「アンジェ…」 ブラジャーが器用に、背中のホックを取られて外される。アンジェリークは恥ずかしさに躰を捩った。 「いつの間に、こんなに育ったんだよおまえは」 アリオスが大きさを確かめるように、アンジェリークの乳房を揉み上げてくる。 「あふっ!」 自分の声とは思えないぐらいの声に驚きながら、アンジェリークはアリオスの指の動きに溺れた。 強弱が付いた動きや、指で胸の蕾をコリコリと弄られる。お腹の深い所が凄く感じる。痺れて、何かを求めているようだ。 アリオスの手が器用に胸を揉みしだきながら、唇を吸い上げてきた。 どうしてこんなに心地良いのだろうか。アンジェリークはアリオスにねだるように乳首を押し付けてしまう。 「好きだぜ?」 アンジェリークは余裕がないのに、アリオスは余裕を持った意地悪で色っぽい声で囁いてくる。 ズルイ。 アンジェリークは深くそう感じた。 乳房の愛撫で躰を熱くしながら、アンジェリークはアリオスを頭ごと抱きしめた。 「アンジェ…」 アリオスの息も乱れてくる。 やがてその手は、下へと下りて、ふとももを撫でた。 「やっ…」 脚の付け根を撫でられると、そこが痺れてくるのが解る。アンジェリークは、アリオスに縋り付きながら、脚を閉じようともがいた。 だが、アリオスはそのまま、脚を開かせ、アンジェリークの中心を下着の上から撫でた。 「濡れてるな、感じてるみてえじゃねえか」 「や…」 アリオスの手が何度も撫でた後、下着の中に手を入れて来た。 「あっ…!!」 一番恥ずかしく感じる場所を、アリオスが弄ってくる。かなり濡れているのは、アンジェリークにも解っていた。 指が動くだけで、湿った音が響いてくる。なんとも淫猥な音が、とても恥ずかしい。 「すげえな」 「あっ…!」 アリオスの人差し指が、アンジェリークの硬くなった肉芽を強く擦ってくる。腰にまで痺れるような快感が溢れ出し、アンジェリークはどうしようもないぐらいに熱くなりながら喘いだ。 「アンジェ、すげえエロい顔をしてるぜ。瞳まで熱っぽくて、綺麗だぜ」 アリオスが顔を覗きこんでくるのが、とても淫靡だ。 「ホントに良い顔をしてるな、おまえ」 アリオスは愉しむように言うと、クッと喉を鳴らして、指の愛撫を激しくする。 アンジェリークは熱に冒されて、もうぐちゃぐちゃになりそうだ。 「ホントに今のおまえは色気があるぜ?」 アリオスはそう笑うと、ふくよかな胸の丘から、平らな腹部へ、そして脚の付け根に向かう。 指で弄られてとろけた所と脚の付け根のぎりぎりのところをキスしてきた。 「やあっ…!」 アンジェリークの躰が綺麗に反り返り、アリオスはそれを受け止めるように抱きしめてくれる。 そのままイタズラな舌と指先は、アンジェリークの中心を舐め始めた。 指がつぷっと音を立てて、蜜壷に入っていく。最初はピリッとした痛みに支配されて、涙をうっすらと瞳に貯めていく。 「あふっ! 痛いよ、アリオス…」 「大丈夫だ。すぐに慣れる」 アリオスの指は、アンジェリークの胎内を解すように動き、徐々に入り口を広げていく。お腹の奥の切ない痺れに、腰を妖艶に動かす。 傷みよりも痺れが強くなりはじめた頃、アリオスはアンジェリークの肉芽を、舌でぐるりと舐め回し始めた。 「はっ、あっ! あっ…!」 艶のある女とは、こういったものなのだろうか。アンジェリークは初めて知った情熱の温度に、腰を深く揺らす。 アリオスの指と舌の攻めは、甘い拷問のようで、アンジェリークを深く支配する。 「あっ、あっ…!」 女の熱の大きさを、アンジェリークは初めて知る。 そのまま頭を突き抜けるような高まりに、軽く達してしまった。 「こんなに感度良くイッたら、痛みは少しで済むだろうな。痛かったら我慢をするなよ、アンジェ」 「うん…」 アリオスの逞しく鍛えられた腰が、アンジェリークの脚の間に入ってくる。気持ち良さが先に出て、アンジェリークは期待に震えた。 アリオスが硬いものをアンジェリークの入り口に何度か擦り付けた後、胎内に挿ってきた。 「い、いやあっ!」 アリオスのそれは、未熟なアンジェリークにはかなり大きい。それ故に内部が抉られるような猛烈な痛みを感じた。 「-----アリオス・・・っ!」 アリオスの肩に縋り付いて、何とか痛みの山をやり過ごす。 ちらりとアリオスを見ると、先ほどのような余裕のある微笑みはなかった。 ただそこにあるのは、アンジェリークと同じように、愛という名の熱に踊らされている表情だった。 アリオスですら余裕がなくなる。 全身を支配されるように抱かれながら、アンジェリークは心の奥が満たされていくのを感じた。 「あっ…っ!!」 アリオスがゆっくりと腰を進め、胎内の奥深くに入ってくる。 始めは痛くてたまらなかったのに、全身で貪るように動かれると、それがまた、アンジェリークが今まで知らなかった未知なる快楽を産んでいく。 「アンジェ、アンジェ…」 熱く硬い肉芽を親指で弄りながら、アリオスは腰をしっかりあわせてくる。 しっかりと肌の熱を遭わせ、お互いの腰の動きでリズムを作ることで、この上ない心地よさが全身に伝わってくる。 こんなに愛されたら、もうアリオスから離れることなんて出来ない。 アンジェリークは、怒涛のように押し寄せてくる快楽に身を委ねながら、アリオスに更に近付く。 「…大好き…っ!」 「ああ。俺も好きだぜ? アンジェリーク」 アリオスの腰の動きは、なんてセクシーなんだろう。 そして全身で汗を漲らせながら抱いてくれるのは、なんて幸せなことなのだろうか。 「ああ、ああ、ああっ!!!」 「アンジェ…!!」 苦しそうなアリオスの顔が視界に映る。 アンジェリークも苦しくて、最後の高まりに今総てを委ねる。 「あ、あああっ!」 アリオスと躰をぴったりと寄せ合った瞬間、光が溢れそのまま気持ち良く墜ちていった----- 「色っぽくなったんじゃねえの。おまえも」 「ホントにそう思う!?」 「ああ」 アリオスは躰を起こすと、ベッドサイドにあったリップパレットを手にした。 「これを塗ったら、もっと綺麗になれるはずだ」 「ホントに?」 「ああ」 「躰、起こせよ」 「うん!」 アリオスに言われたとおり、アンジェリークは裸のままで、ぺたんと座り込む。 するとアリオスが紅筆を持ち、綺麗にしてくれる。 何だか裸のままでルージュを塗られるのは、なんて官能的なのだろうかと思う。 胸がときめいてドキドキする。 「おら、出来たぜ」 アリオスに小さなパレットの鏡を見せて貰い、アンジェリークはこれが自分であるかと俄に信じられなかった。 「これが私なの?」 艶があり、本当に輝いて見える。 アリオスとのセックスは、やはり魔法の威力を持っているのだろうか。 「ああ。おまえだぜ。綺麗だろ?」 「…うん、有り難う」 「だったら、もっと綺麗になったおまえをたっぷりいただかないとな?」 「あ、あああっ!!」 押し倒されると、アンジェリークは再び官能の海に滑り込んだ---- |
| コメント アリコレの艶話です。 アリオスメイクアップアーティストのお話。 |