一雨来るごとに涼しくなってくる。 秋の初めとはそんな季節だ。 今日はのんびりと、里見教授の部屋で過ごす。 教授は書斎で新作の執筆をし、私はと言えば、教授のお世話をしながら、レポートを書いたり、自主的に原書を読んだりして勉強している。 こんな穏やかなひとときが好き。 里見教授とこんな時間を共有出来るなんて、以前の私には到底思いつかなかったことだろう。 ふと外を見た。 外は霧雨。 とても気持ちよい霧のヴェールが、桜塚の街を包み込んでくる。 散歩に行くと気持ちがよいかも知れない。後で教授に強請ってみようと思った。 時計を見ると、そろそろ夕食の時間。 私は、執筆に勤しむ里見教授を残して、キッチンに立った。 教授は落ち着いた和食が好きだ。 今日は冬瓜をあっさり鶏ミンチと一緒に中華ベースのスープで炊いた物。 う巻き。 サンマの塩焼き。 お刺身の中華風サラダ。 エノキと豆腐のみそ汁。 香の物は近くの商店で買った田舎風白菜の漬け物。 私は料理をするのは好きだけれど、和食を本格的に作ったことは今まで余りなかった。 里見教授とこのような関係になってから、料理本を片手に奮闘している。 でも、教授は食については余り興味がないのか、私の作った料理は何も言わずに食べてくれる。 本当に何も言わないので、時折憎らしく思うこともあるけれど。 「教授、夕食が出来ましたよ」 「----ああ」 机から立ち上がった教授は何かを考え込んでいるように私を見つめる。 「どうかされましたか?」 「いや…構わん」 里見教授はそれだけを言うと、静かにダイニングテーブルに着いてくれた。 食事の時間も、里見教授は上の空で、私は何度もその顔を覗き込んだ。 「どうかされましたか…?」 「いいや…。ごちそうさま」 作ってくれた分は全部食べてくれたのは嬉しいけれど、あんな考え事をしていたら、きっとご飯の美味しさなんて判らない。 私は少し腹を立てながら、食べ終わった食器を少しばかり乱暴に食器洗い乾燥機に入れて、スイッチを押した。 これでとりあえずの私の仕事はおしまい。 教授の書斎に戻ると、パソコンの前で難しい顔をしていた。 「そんな険しい顔ばかりしていたら、本当にそんな顔になりますよ!」 「ああ…」 教授はパソコンから視線を私に移し、思い詰めたように見つめてくる。 「…立花、少し私の手伝いをしてくれないか」 「はい?」 私はどんなお手伝いをするのか予想も付かずに教授の傍に寄ると、驚くようなことを言われた。 普段の教授なら本当に絶対に言いそうにないことを----- 「----脱いでくれ」 きっぱりとストレートに言われて、私は耳を疑う。 「はぁ?」 「だから脱いでくれと言ったんだ。裸になれ」 「あ、あの…」 まさか教授がダイレクトにそんなことを言うなんて思わなかった。 -----堂本君なら言いそうだけれど(ごめんね) 「…君は私の手伝いをしてくれるんだろう…。だったら裸になれ」 「あ…」 教授の素晴らしく細長い指先が私の躰のラインを撫でる。撫でると言っても、実際に当たっているわけではなく、1ミリぐらい外側を撫でられる。 空気が震えて、私はそれだけでも胸の奥が切なく感じるのを覚えた。 「…脱げ」 もう一度里見教授は私に念を押すように言い、結局私はそれに従うしかなかった。 里見教授の切れるような鋭い眼差しが私を捕らえている。 部屋に響くのは秋を告げる雨の音だけ。 私は全身を羞恥の余りに桃色に染め上げながら、先ずは身に纏っていた白いカーディガンを床に落とす。 白いブラウス、ベージュのスカート、キャミソール、ブラジャー、パンティ…。 ストリップショーのような行為でありながらも、里見教授の眼差しが突き刺さるせいで、何だか厳粛な行為のように思えてならなかった。 教授の視線が肌に突き刺さり、じんわりとした痛みを私に与える。 見つめられるだけで感じてしまい、下腹部の深いところが熱くなり始めているのを、確かに感じていた。 「…教授…」 纏う物を総て脱ぎ去り、私は泣きそうになりながら里見教授を見た。 恥ずかしすぎて躰を捩らせる。 「…こちらに来て、もっと見せろ」 「…教授」 教授の有無言わせぬような眼差しと声に、私は逆らうことなんて出来ない、熱い襞が音を立てて重なり合うのが酷く恥ずかしかった。 側に来ると、教授は私の躰に手を伸ばした。 「…今度書く小説で、年上の男性に総てを捧げる少女が出てくるんだ…。こうやって…。君の肌を見つめれば、初々しさの表現の参考になる」 「…教授…」 きっと切なくも狂おしい愛の物語なのだろう。 教授の創作活動を少しでも手伝うことが出来るのは嬉しいと思いながら、私は教授の指に触れられるのを待ち望んだ。 教授の指は私を幸せにする魔法を持っている。 「…白くて、綺麗だな…。青白く光る宝石のようだ…」 「あ…!」 白くて大きいだけの余り自信のない私の胸を、里見教授は緩やかに触れてくる。 教授に触れられると、世界で一番素敵な乳房を持っているような、そんな錯覚に陥る。 「ああ、あああんっ!」 教授の指が私の胸に食い込み、しっかりと揉みしだいてくる。胸を揉み込まれるたびに、私はどうしようもないぐらいの甘い疼きを躰の奥に覚えた。 胸は痛くなるほど張りつめ、乳首が色味を変えて尖っている。 私の躰がしどけない女のそれになるのは、教授に触れられた時だけ。 「ああ…」 教授は私の胸に唇を当てて、乳首を吸い上げ始めた。 腰に痺れが起きて立っていられない。 そんな私を知ってか、教授は腕でしっかりと私の腰を支えてくれた。 男らしい腕の強さと、与えられる甘い愛撫に、私は首を仰け反らせる。 快楽の余りに私は教授の綺麗にセットされた髪に指を差し入れる。乱しても、彼は怒らなかった。 熱くて甘い蜜が躰の中から溢れ出してきた。 私はそれがたまらなく恥ずかしくて、脚を捩ると、蜜は脚に一筋の流れを作って落ちていく。 「…零れた蜜は…舐め取らなければなるまい…」 「や、あ、ああっ!」 胸を捕らえていた里見教授の唇が舌に降りてくる。 腰を抱きながら頭を移動させるその姿は、まるで、私に傅いているようにみえた。 その姿が、私を更に甘い興奮に導いていく。 「ああっ!」 じっぽりと自らの蜜で濡れた絹の糸を通り過ぎ、里見教授の舌は私の熱い花弁に達する。 「ああ…」 そこは異様に熱くて、里見教授の舌や指を待ち受けていたかのように、濡れている。 教授は指先で私の花弁を広げると、一気に花弁の裏側に舌を這わせ始めた。 「あ、あああんっ!」 指でくにくにと屹立した真っ赤なルビーの先を弄る。触れるようで触れないような柔らかなタッチも繰り返されて、私は求めるように白い腰をくねらせた。 「純粋な女性がみだれるのは、本当に美しい物だな…」 熱い突起を舌で転がしながら、教授は指を熱い場所に挿入してきた。 いつにも増して大きな水音が響き渡り、私は羞恥の余りに里見教授に縋り付いた。 「あ、あ、あああっ!」 白い肌が総て里見教授色に染め上げられる。 胎内の奥をくすぐられるだけで、もうたまらないほど気持ちが良くなる。 肌が震えて、私をとことんまで追いつめていく。 「…教授、教授…っ!」 「…欲しいのか、私が…」 「はい、はいっ!」 こんなことははしたなすぎるとは思っている。 だけども、そんなことは関係ないぐらいに、私は酷く感じていた。 里見教授でいっぱいにして、もっともっと大きな快楽を得たい。 「ああ、教授!」 欲しくてたまらなくて、教授に腰を押しつける。 すると、教授は私の熱い場所から顔を上げて、ぎゅっと抱きしめてくれた。 冷たいフローリングの上に寝かされて、大きく脚を抱えられる。 期待にまた蜜が溢れた。 「…協力してくれたお礼だ…」 「…や、あ、あああっ!」 私の腰を掴むと、教授を求めて入り口を開いたそこに、教授は熱い楔を打ち付けてきた。 「あああっ!」 「…未来…っ!」 私のそこは教授の硬い怒張にからみつき、完全に飲み込んでいく。 「ああ、あああっ!」 痺れるほどの存在感に、私は教授の肩に縋り付く。 頭の芯がとろとろに溶け出してしまうぐらいに、気持ちが良かった。 「ああ…」 最奥まで教授が刺さりこんだところで、動きが緩やかになる。 私を慈しむように、ゆっくりと甘く動いてくれる。 「ああ、教授…」 私は感じる余りに目を閉じた。 私が最も感じる場所を、里見教授は緩やかに愛撫する。 「あ、ああ、あああっ!」 もっと激しいのが欲しい。 もっと、もっと、里見教授でまみれたい。 きゅっと里見教授を締め付けると、彼の息が僅かに乱れた。 「…未来…」 一旦、崎近くまで自分を抜いた後、怒涛のように教授は私の奥を突き上げ始める。 「ああああっ!」 嵐のように突き上げられて、私は里見教授の律動に翻弄されていた。 大きな快楽にお互いを委ね、指を絡ませ合って、共に快楽の階(きざはし)を上り詰めていく。 「ああ、あああ、あああっ!」 「未来…!」 私の視界が青くなる。 青くなって空に浮いたように躰が宙を舞い、全身が痺れと同じように小刻みに震える。 「ああ、ああああっ!!」 快楽の頂点に達した私は、そのまま深い海に投げ出された----- 背中に当たるフローリングが冷たい。 だけども心地がよい。 隣には、息を乱す里見教授の姿が見えた。 「…教授、参考になりましたか?」 「…あ、いや…」 里見教授は曖昧に言うと、私の手を取って掌にキスをする。 「まだ描写しきれないところがある…。悪いが、また、手伝って貰うぞ」 「…はい、歓んで」 私がはにかんだ笑みを浮かべると、教授はとびきりに甘いキスを唇にくれた---- 秋の雨音が私たちを緩やかに優しく、包み込んでくれていた---- |
| コメント 里見×未来です。 甘いふたりを堪能下さい〜。 |