Comfortable Night


 シャワーを浴びてさっぱりしてから病室に戻ると、ちょうど診療と雑務を終えた相馬が笑顔で病室に来るところだった。
「先生、お仕事お疲れ様でした!」
「有り難う」
 ふたりは一緒に病室に入り、未来は先にベッドの上に座らせてもらう。
 そのさりげない優しさが、”ハヤトお兄ちゃん”の大好きなところだ。
「顔色も凄く良くなったし、血圧も熱も安定しているから、もうすぐ退院出来るよ。これでまた大学に通えるよ」
「有り難うございます!先生のお陰でこんなに元気になりましたから」
 本当に目覚めてからというもの、かなり状態が良い。以前より健康になったぐらいだ。
 軽くガッツポーズをしてみると、目の前の彼は軽く笑った。
「やっぱり元気な君を見るのは良いよ」
「先生…」
 瞳の奥から見られる優しさと深い切なさに、未来は胸が締め付けられる。
 この男性がいたから元気になれたのだ。一生このことは忘れないだろう…。相馬の愛があったから、未来が相馬を愛したからこそ、今の幸せな時間があるのだから。
「ねぇ、未来ちゃん、もうすぐ退院出来るけれど、退院したら何がしたい?」
 イキナリ言われたが、未来は直ぐに答えることが出来る。眠っていて意識が戻らず、幽体離脱している間にずっと考えていたことがあったから。
「先生とデートしたい…」
 はにかんで答えれば、ふわりとした笑顔を向けてくれる。それが何よりも嬉しかった。
「僕らはデートらしいデートはしたことがなかったからね。で、デートでは何がしたい?」
「チェリーランドで遊んで、桜の丘で先生と沢山お喋りをして、アルーラのラザニアが食べたい…」
「いいよ」
 相馬はくすりと笑うと、ベッドの脇に腰をかけてくれる。優しい見守ってくれるような眼差しが大好きだ。
「それとね…」
 頬を真っ赤にしながら、未来は上目使いで相馬を見る。それに答えるかのように笑ってくれるのが嬉しかった。
「……いっぱい、いっぱい、キスして欲しい…」
「いいよ」
「それと…」
 未来はそこまで言いかけて、更に耳を紅くさせる。
「まだ、あるのかい?」
 嫌がっている風はなく、相馬は未来の可愛いお願いを楽しむかのように笑ってくれた。
「………いっぱい、いっぱい、抱いてほしい……」
 ふっと相馬は笑いながら、未来を抱きしめて、耳元に唇を寄せる。
「…いいよ、喜んで…」
「んっ…」
 深くて甘いキスを送ってくる。気が付いてから、毎日のようにキスをしているが、今日のものは一等深いものだった。
 唇を包み込むように吸い上げられ、舌がしっとりと入ってくる。
 久し振りの感覚に、未来は震えた。
 歯列を割り、上顎をたっぷりと愛撫される。流れてくる愛する男性の唾液を飲み込みながら、未来は夢中になった。
 全身が燃える。キスだけでこんなに感じる。唇の端を噛むように啄まれると感じてしまい、未来は思わず躰を擦り付けてしまった。
「…未来ちゃん…」
 甘く艶やかな声で吐息を乱しながら、相馬の唇が離れる。それが切なくて、無意識に追い掛けてしまった。
「…これ以上したら、君を抱きたくなる…」
 狂おしい相馬の声に、未来はそれだけで感じた。
 また相馬の手によって乱れてみたいと、切に思う。
「…先生は…抱いてくれないの…? 私の躰を心配して下さるんだったら、大丈夫…んっ!」
 そこまで言うと、再び唇を塞がれる。今度は容赦のない愛撫が待ち受けていた。
 相馬の唇は貪欲だった。それこそ未来の全てを奪い尽くすように、烈しく口づけてくる。
 初めて抱かれたあの日のキスよりも更に烈しく、呼吸すらも奪われてしまった。
 激しい愛撫の後唇が離されると、手を握られ、熱い場所に導かれる。
「あっ…」
 相馬のスラックス越しに、熱く高まっているのを感じる。それに未来は異常に興奮を覚えた。
「僕はこんなに君が欲しいんだよ…。君はどうなんだ…」
 掠れた声と共に、寝間着の裾から手を入れられる。彼の繊細な指先は、下着の上から秘所を撫で付けていた。
「…下着の上からも解るよ…。凄く濡れてる…」
「あっ…!」
 下着の上から優しく襞をまさぐり、未来の形を浮かび上がらせる。淫らな水音が僅かに聞こえた。
「…あっ! 先生…っ!」
 じかに触れられたわけではないのに、ひどく感じる。
「…看護士も帰った…。ここには僕と君しかいない…。もう止められないよ…」
「…先生、止めないで…」
 未来は声を上ずらせると、相馬の肩を思い切り掴む。
「未来ちゃん…。仮眠室に行こうか…」
「…はい…」
 今は入院している患者はいないが、相馬は未来を抱き上げて仮眠室に連れていく。
 未来のことがあって以来、相馬がベッドを入れて、半ば住み込んでいた部屋だった。そこが、今や”我が家”のような状態になってしまっている。
 狭い仮眠室に運ばれそのままベッドに連れて行かれる。。未来はこのまま相馬の腕の中で溶けてしまいたかった。
「…ずっとこうしたかった…。ずっとこうしていたかった…」
 艶やかに囁くと、相馬は未来を力付くで抱きしめる。それに応えるかのように、未来もまたしっかりと彼を抱きしめた。
「…あれから誰も抱いていないんだよ。未来、君を一度抱いてしまったら、二度と誰も抱きたくなくなってしまった…」
「先生…」
 未来をベッドに寝かせると、上から覗いてくる。いつもよりも熱っぽい艶やかな眼差しに、未来は喘いだ。
「…愛している…」
 何度囁かれても、素敵な言葉だと思う。本当に愛している男性から囁かれると、どうしてこんなに幸せな気分になれるのだろうか。
 唇が包み込むようにしっとりとキスが下りてくる。
「…んっ…」
 先程のキスでぷっくりと艶やかになった唇を相馬が丁寧に舐めてくれる。未来はその仕草に夢中になって応えた。
 唇を深く吸い上げられ、舌が歯列を割って絡んでくる。まだまだぎこちなくそれに応え、絡み合う唾液を交換した。
 その間、相馬の手がそっと寝間着の内側に入ってくる。もう寝るだけだったので、上半身は下着を着けてはいなかった。直接肌に触れられる。
「ふっ…」
「相変わらず、滑らかな肌をしているね…。シルクみたいだ…」
 唇が首筋に押し付けられる。そのまま相馬に撫でるように優しく肌を撫でられるだけでも、粟立つ。
 するりと寝間着をぬがされて、白い肌があらわになった。
「あっ…」
「綺麗だよ。本当に美しい…」
 賞賛の吐息と共に、首筋に唇が落とされた。
 パジャマよりもネグリジェよりも、このクラシカルな寝間着が何よりもなまめかしいかった
「先生…っ!!」
 鎖骨を吸い上げられ紅い所有の花が咲き乱れる。
「…未来…。僕は誰にも君を渡さない…。君は僕のものだということを刻み付けるよ…」
「はあっ! 私は…、もう、先生のものだから…。誰のものにもならないから…」
 白い肌に咲き乱れる所有の華に、異常なほどの興奮を覚える。
 愛してる人の所有欲というのは、どうしてこんなにも心地が良いのだろうか。
 きぬ擦れの音がして、相馬の衣服が取り除かれた。
 引き締まった躰は惚れ惚れするぐらいに美しい。だが、未来にはもっと素晴らしいことがあった。
 胸に掛けられているペンダント。揺れるそれは、かつて幼い未来が相馬にプレゼントした勾玉のペンダントだった。
「…持っていてくれたんだ…。それだけでも嬉しい…」
 感極まって涙が溢れてくれる。十年も前にプレゼントしたものを、まだ持っていたことが嬉しかった。
「ハヤトお兄ちゃん…、持っていてくれたんだ…。嬉しい…」
 指を延ばして、未来はそっと勾玉に手を延ばす。嬉しくて堪らなくて、未来は剥き出しの相馬の胸にキスをした。
「…未来ちゃん…っ!」
 相馬の唇から吐息が漏れる。甘い吐息に未来は更に気を良くする。もっと慶んで欲しい。鍛えられた胸に、舌先を這わせてみた。
「…未来ちゃん…」
「先生に喜んで貰いたいの…」
「僕も君には喜んでもらいたいよ…」
「きゃんっ!」
 いきなり胸をわしづかみにされて、未来は声を上げた。強く胸を揉み上げられるだけで、肌は熱くなる。
「ああっ…」
「相変わらず綺麗だね…」
「ああっ…!」
 下から持ち上げるように優しくマッサージされれば、豊かな胸は張り詰めてくる。
 堅くなり始め、色見を増した乳首を指でくにくにと捏ねくり回されると、下腹部に熱が走った。
 陥没させたり、勃起させられたり…。リズミカルな相馬の指の動きに、溶けてしまいたくなるほど熱くなる。
「はあん、先生…」
 手は胸を愛撫したまま、再び相馬の唇が唇に寄せられる。今度のものは濃厚なものではなく、軽いが、執拗に何度もキスを繰り返された。
 その間も焦らすように張りつめた乳房を何度もマッサージされる。
 執拗なキスも、胸の愛撫も、総てが解け合って未来を熱くさせた。
「はあっ」
 唇を離される。今度は相馬の頭が下に下がり、胸に止まった。
 敏感にも勃ちあがった乳首に相馬の熱い息がかかる。尖った部分がそれだけで感じる。
「はあん…」
「可愛い声を出すね…。まだ何もしていないのに…」
 くすりと相馬が甘く笑ったので、未来は恥ずかしくて白い躰をくねらせた。
 愛する男性のどれもが、未来をとことんまで濡れさせて感じさせる。未来は相馬隼人の総てをリアルに受け止めたかった。
「可愛いね…。君は本当に…。今の君は最高に可愛くて、僕をとことんまで感じさせる…。こんな綺麗な胸…今まで見たことがないよ…。僕が人工的に作ったものとは比べものにならないくらい…綺麗だ…」
「はああっ!」
 強く乳首を吸い上げられている間も、飽くなく相馬の手は乳房を愛撫する。唇の愛撫は、時には優しく甘く、そして痛みを伴う場合もある。舌先でちろちろと舐められると、じんとした快楽が頭の芯を駆け抜けた。
「はああああっ! 先生…っ!」
「…先生じゃない…。隼人と呼んで欲しい…」
「ハヤトお兄ちゃん…っ!」
「”お兄ちゃん”はいらないよ、未来…」
 乳首を口に含んだまま相馬が話すものだから、それが刺激になって躰ががくがくと震えるほどの快楽が駆けめぐる。
「…はあ、隼人さん…っ!」
 繊細で器用な外科医の指が、未来の熱い蜜壺に入っていく。胸の愛撫に夢中になって気が付かなかった。
「ひゃあんっ!」
 下着に手を入れられ、そのまま熱い場所を触れられる。
「…君は確かここが凄く敏感だったよね…」
 相馬の指は既に未来の躰を知っている。繊細な指は愛の熱を帯びた肉芽を掠った後、蜜でたっぷりに濡れた場所をかき分け入っていく。
「あああっ!」
 指が入っただけで、胎内は熱く波立つ。
「あああっ! 隼人さん…っ!!」
 未来の切ない声が唇を割る。それを抑えるかのように、甘いキスが唇に降ってきた。
「んっ! んんっ…!」
「最初に比べると、随分順応するようになったね…」
「あああっ!」
 指が二本するりと入った。それがゆっくりと焦らすように胎内をかき混ぜる。
「あっ、あっ、あっ!」
 くちゅくちゅといやらしい水音が耳に届き、それが更に未来の官能を刺激する。
 何度も出し入れを繰り返され、感じる場所でぐるりと指を回された。
「やああんっ!」
 電気のような快楽が全身を包み込んで、未来は思わす背中を仰け反らせる。視界には光が瞬き、躰が痺れるぐらいに感じた。
「…まだだよ、未来…。君を徹底的に感じさせたい…」
「あっ、いやああんっ!!」
 脚を大きく開かれ、その間に相馬が頭を埋めてしまった。
 その場所を見られてしまうなんて、死ぬほど恥ずかしい。恥ずかしさの余りに首を風呂と、脚を力尽くで抑えられてしまった。
「…隼人さん…。見ないで下さい…」
「…どうして。こんなに綺麗なのに…」
「いやあっ!」
 ぴちゃぴちゃと音を立てながら襞を丁寧に舐められる。熱い場所をくるりと丹念に舐められて、狂ってしまうほど感じた。
「ダメ…、あああっ! 隼人…さんっ!!!」
 真っ赤になった硬い肉芽を強く吸い上げられる。
 どうしてこんなに気持ちが良いんだろうか。涙が出るほど感じる。
「…ふっ、…あああっ!!!」
 瞳を閉じれば、星が瞬く。頭の先から足の先まで感じる余りにざわめく。
「…ああああああああっ!」
 相馬の唇が未来の最も敏感な部分を甘く咬まれ、未来はそのまま達してしまった。
「はあん…」
 深く深呼吸をすると、相馬が髪を撫でてくれる。その優しさが嬉しい。
「…可愛いね。未来は…」
「隼人さん…。私…どうしたら、あなたを私ぐらいに喜ばせられるのかな…」
 ポツリと言うと、相馬はぎゅっと抱きしめてくれた。
「君はそのままでも僕を充分に喜ばせる…。君だけだよ…。本当に僕を夢中にさせるのは…」
 ぎゅっと抱きしめられると、スラックス越しに更に勃まった相馬自身が判る。熱くて硬いそれに、未来の腰は揺らめいた。
 相馬がスラックスと下着を早急に脱ぐと、熱くて硬いもので未来の入り口をなぞる。
「はあ、隼人さん…」
 揺らめく未来のほっそりした腰に手を当てると、ゆっくりと相馬の熱い塊が胎内に入ってきた。
「-----ああ、ああ、ああああああっ!」
 躰が重なる。
 相馬の熱が肌に密着して、未来はこの上のない幸せを感じていた。
「あああっ!」
 初めての時よりも、全然痛くない。
 相馬はゆっくりと未来を押し広げるように入って来、抉るように先に進む。
「あああ、ああああっ!」
「…未来っ…! 更に…いい…」
 相馬が先に進むたびに、全身が更に熱を帯びて変化をする。
 視界がぼやけて、相馬の顔が歪んで見える。彼が呼吸をするのも苦しそうにしていたので、何だか嬉しい。呼吸が出来ないほど私を感じて欲しい。
 未来は無意識に受け入れた相馬を締め付けた。
「…くっ…! 未来…っ! きつくて…凄く…いいよ…」
 引き寄せられた後、そのまま熱い楔を中心に打ち付けられる。奥へと相馬が突き上げてくると、未来は更に彼を締め付けた。
「…隼人さん…っ! 私だけを感じて…! お願い…! 誰よりも私を…!」
 相馬が百戦錬磨な男だったのは判っている。
 それに加えて未来は相馬が初めての男だ。
 だからこそ泣きたくなった。
「…君しか感じない…。君以上に…誰も感じない…くっ!」
 全身で相馬に抱かれる。それはとても嬉しいことだ。
「はあ、ああ、あああっ!」
 注挿が繰り返され、相馬の熱いものが最奥に突き当たった。
「あああああっ!!!」
 更に激しく突き上げられて、未来は涙を眦に滲ませながら腰を揺らす。蜜が擦れていやらしい音が響き渡り、更に未来を快楽に溺れさせた。
 剥き出しになる快楽。
 愛する人の胸が切なくなるほどの温もり。
「あああああっ!!」
 躰が小刻みに震えて、もう上がっているのか下がっているのか判らない。
 快楽で自分を失いそうになる瞬間、相馬に甘く口づけられて、未来は意識を手放した------


 優しい温もりが肌に感じる。
 繋がったまま、相馬が優しく抱きしめていてくれた。目を開ければ愛しい男性がそこにいる。
「…隼人さん…」
「未来…、君はやっぱり最高だよ…」
 瞼をキスされて、未来は幸せに酔う。
「----隼人さんを満足させられればいいのに…」
「満足してるさ…。誰よりもね…。僕は君以外はもう欲しくないよ…」
「隼人さん…っ!」
 ぎゅっと抱きしめられる。
「愛してる…」
「私も、愛しています…」
 幸せの中、未来はゆっくりと、愛する男性の温もりに溶けていった----
 

コメント

ゲームに相応しい(笑)18禁創作。
そう言えば今まで書いていなかったなあ、こっちでは。




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