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大地は、かなでをしっかりと抱き締めながら、逞しい躰を震わせる。 愛があるまじわりあいが、こんなにも素晴らしいものであるということを、大地は初めて知った。 震えながらもかなでを何とか守ることが出来た。 大地は気を失いそうなぐらいの幸せと快楽を感じながら、かなでをしっかりと抱き締めた。 ふたりで快楽の世界にたどり着いた後、暫くはしっかりと抱き合っていた。 こんなに幸せな気分で漂うことが出来るのが、何よりも幸せだった。 「…かなで…有り難う…」 「こちらこそ、有り難うごさいます…。とても幸せです…」 かなでが瞳を潤ませながら胸に顔を埋めてくる。 なんて可愛いのだろうかと大地は思った。 もう離せない。 離したくはなかった。 かなでが腕の中にいるだけで、至福だ。 大地はかなでの額に唇を寄せた。 「…私、とても幸せです。こんなにも幸せで、どうして良いかが分からないぐらいに思っています…」 かなでをこのまま抱き締めて離したくはない。 こんなにも可愛くて綺麗な女の子は、かなで以外にはいないと大地は思った。 「…」 大地は腕の中にかなでを閉じ込めて、ギュッと抱き締める。 このまま永遠に離したくはないと思った。 「かなで…、俺は君を離さないから。そのつもりで」 「私も離れませんから」 「ああ」 ふたりで甘く抱き合った後、大地はかなでの華奢な躰を組み敷く。 「…え、…あっ…」 大地はフッとかなでに官能的な笑みを浮かべる。 「君がもっともっと欲しい…」 大地は艶のある声で囁くと、再びかなでを愛し始める。 素晴らしくて、めくるめく甘い時間を過ごすために。 翌朝、かなではとても心地好く目を覚ますことが出来た。 傍らを見ると、大地がまだゆっくりと眠っている。 なんて可愛い寝顔なのだろうかと、思わずくすりと微笑みを浮かべた。 時計はまだ7時前だ。 かなでは、じっと大地の寝顔を幸せな寝顔を見ていた。。 「かなで…、どうしたのかな?」 「大地…さんの寝顔を見てた」 「…俺の寝顔よりも君の寝顔を見ているほうが幸せな気分になれると思うけれど?」 「私は大地…さんの寝顔のほうが素晴らしいってつい思ってしまいます」 「かなで、大地さんって呼びにくかったら、呼び捨てにして貰っても構わないよ」 大地は甘く笑ってくれたが、かなでは滅相もないと思った。 「呼び捨てよりも…さん付けの方がまだ良いです…」 かなでが真っ赤になって答えると、大地は笑みを浮かべてくる。 「可愛いね、かなでは。かなでは前のように“ひなちゃん”と呼ばれたいかな? それとも、かなでと呼んでも構わないかな?」 「か、かなでで…お願いします…」 大地には呼び捨てをして貰いたい。 “ちゃん”は、何だか子供のような気持ちになるから。 「解った。ではこれからは、君のことは“かなで”と呼ばせて貰う」 「はい」 かなでと呼ばれて、何だか誇らしい気分になれる。 本当の意味で恋人になれたと思うと、本当に嬉しくて涙が出そうになる。 「かなで、今日もコンサートを楽しもうか。その後もまたゆっくりしよう」 ゆっくりするには甘い官能が隠されているのが解っている。 かなでは頬を赤らめながら、そっと頷いた。 かなではシャワーを浴びて身仕度をする。 肌には大地がつけた愛の証が沢山残っていて、かなでは幸せな恥ずかしさについ顔を赤らめた。 これでふたりの関係はまたステップアップした。 こんなにも幸せな朝は他にないだろう。 大地とふたりでかけがえのない朝を迎えることが出来たのだから。 身仕度を整えて、ふたりは朝からクラシック三昧をする。 流石にスカーフで肌を隠さなければならなかったが、それでもかなでは幸せだった。 よりふたりでくっついて、しっかりと手を繋いで、スペシャルな休日を楽しむ。 新しい絆が出来たと、かなでは強く感じていた。 かなでを自分だけの恋人にすることが出来た。 一生離したくはない恋人。 生涯に渡って最高の恋人だろうと大地は感じるわ 誰にも渡さない。 失いたくない。 大地はそんな想いを込めて、かなでの手をギュッと握り締めた。 横から見るかなでは、大人びてとても綺麗だ。 白い肌にほんのりと赤く染まる頬は、とても色気があった。 かなでをもっと綺麗にしたい。 自分の愛情で出来るのであれば、もっと、もっと。 かなでがそばにいれば大地はそれだけで何もいらないと思った。 「かなで、今日はとても綺麗だ」 「有り難うございます。素直に嬉しいです。大地…さんの前では、綺麗でいたいですから」 「かなで、言いにくかったら、“さん”づけはいらないから。俺も堅苦しい“さん”づけはよりは呼び捨てのほうがよっぽど良いから」 「有り難う」 かなでに名前を呼び捨てられたら、自分だけが特別であることを感じられて、大地は嬉しいと思った。 かなでの特別でありたい。 大地は強くそう思う。 かなでを自分だけのものにして安心すると思っていたのに、少しもそのような気持ちにはならないことが、驚きでもあった。 安心どころか、かなり不安になってしまっている。 余計にかなでを離せなくなってしまった。 それをかなでは気付いているのだろうか。 不意に大地は思った。 「かなで、君を抱いたら、愛しくてたまらなくて、離せなくなってしまった」 大地は男らしくストレートな想いをかなでに伝える。 するとかなでもはにかんだように頷いてくれた。 「…私も同じ…。大地のことをもっともっと好きになったよ…」 「うん、有り難う…。これからもずっと一緒にいよう…。これだけは絶対の約束だ」 「有り難う。私もずっと一緒にいたいです…」 ふたりはお互いに笑みを浮かべると、更に絆が深まったと感じていた。 今日は本当の意味でふたりが恋人になった記念すべき日なのだ。 熱くて甘い恋人として、最初のデート。 何かが変わったかといえば、別段何も変わってはいない。 だが、世界で一番大好きなひとが、あるゆる意味で、世界で一番自分を理解してくれている。 それがかなでには嬉しいことであり、感謝することでもあった。 こんなにも幸せなことは他にはない。 だからこそ、かなではこのゴールデンウィークの休日は忘れられないと思った。 コンサートの合間でふたりで食事をする。 以前よりもより親密になりながら食事をすることが出来ていると、お互いに感じている。 かなでも大地も、本当にロマンティックで素晴らしい休日を過ごせたと感じた。 コンサートが終わり、ふたりは仲良く手を繋いでホテルへと向かう。 楽しかったふたりで過ごした時間も明日でおしまいだ。 名残惜しいがしかたがない。 今度はより充実した時間を過ごしてみたいと、ふたりは思う。 「かなで、夏休みはふたりで遠出をしようか?」 「はい。嬉しいです。ふたりで行きたいです」 「うん。今度は俺の車で混まない時期に遊びに行こう」 「はい」 かなでの頬を初めて微笑む姿が可愛くて、大地はつい微笑んでしまう。 自分だけの女の子。 それは永遠に変わらないことだ。 「かなでのことを大事にするから…。ずっと…」 「有り難う。私も大地のことを大切にします。ずっと…」 ふたりで微笑み合いながら、幸せを噛み締める。 これからもずっと大地の女はかなでだけ。 かなでの男も大地だけ。 ふたりはこのゴールデンウィークの休日を、一生忘れないと思った。 |