New Year's Eve

後編


 まるで儀式みたいに将臣は望美の服を脱がしてくる。とても幸福で神聖な行為のように思える。恥ずかしいが、望美は 神々しい行為にすら思えてきた。
 白い肌を晒すと、将臣は熱い視線を送ってくる。
「…綺麗なもんだな…。お前の肌」
「じっと見られたらとけちゃう」
「そうだな。もっと溶かしてやるよ…」
 将臣は艶のある笑みを浮かべると、望美を思い切り抱きしめてくれた。
 まるで望美の総てを奪うかのように、力いっぱいの抱擁をくれる。総てを預けられるぐらいの広さを持ち合わせている。
 ただ将臣に総てを預ければいいから。
 望美は将臣に抱き着くと、その華奢な躰を擦り付けた。
「来年も、再来年も、ずっとこんな年越が出来たらいいな」
「うん。絶対だよ! 約束!」
「ああ」
 将臣はまるで神聖なものだとでも言うかのように、望美の肌に唇を押し当ててきた。
「あっ…!」
 思わず甘い声を上げ、躰を持ち上げれば、将臣は意味深げに微笑む。
「可愛いな」
「前から可愛いんだよ」
「そうだったな」
 将臣はまた微笑むと、望美の華奢な躰を抱き抱えるようにしながら、乳房に顔を埋めて来た。
「好きだぜ」
「あっ、んんっ…!」
 将臣は、望美の乳首に自分の唇を寄せると、音が強く出るぐらいに吸い上げてくる。
 キツイ刺激に、望美は呻き声を上げてしまった。
 将臣は我が物のように、節高い指で柔らかな乳房を揉みしだいてくる。時には強く、時には優しく揉みしだいてくれるものだから、びりびりとした甘い痛みが襲う。それが下半身に伝わり、息が出来ないくらいに熱くて重い感覚に襲われた。
 それでもまだ物足りない。
 もっともっと激しい快楽が欲しくてたまらなくなった。
「将臣くん…!」
 乳首に歯を甘く宛てられると、自分がこの世界で一番恵まれた人間のように思える。
 欲しいと思ったたったひとつのものを手に入れたのだから。
 将臣のものだと感じられたら、どんなことをされてもいいとすら思わずにはいられない。
 こうして乳首を甘く噛まれても、痛みよりも快感が先立った。
「…好きだぜ…」
「私も大好きだよ…っ!」
 こうして新しい年を迎えるときに、愛するひとを迎えられるのが嬉しくて仕方がない。
 望美は将臣を思い切り抱きしめた。
 将臣の吐息が乱れる。
 それが望美の奥深いところを刺激する。
 乳房を舌先で転がして貰うのも気持ちが良いが、それよりも将臣が喜んでくれることか嬉しかった。
「…あっ!」
 胸の愛撫を激しくされると、やはり感覚が甘く狂いそうになる。下腹部な痛いぐらいに疼いてー息苦しくなった。
「…将臣…くん」
「もっと、もっと、乱れさせてやるよ」
 将臣は、望美の下肢に手を伸ばすと、痺れ始めた場所に触れる。ほんの一瞬、触れられただけだと言うのに、望美は苦しいぐらいの高まりを感じた。
 指が今度は襞を開く。
 すると水音が響き、更に熱が切なさを帯びた。
「…好きだよ…」
「ああ。俺はお前よりももっと好きだ」
 将臣は望美の蜜口を指で撫でた後、そこに指を挿れる。
「ああ…っ!」
 求めているものとは違う、じれったい衝撃。望美は腰を揺らしながら、将臣にすり寄った。
 将臣は望美の胎内の熱さを楽しむように、くすぐって行く。その度に自分の内壁が将臣の指を締め付けている。蠢く自分を痛いほど意識でき、恥ずかしかった。
「…あ…んっ!」
 何度もそこを擽られ、望美は何度も甘い吐息を宙に吐いた。
「可愛い声をもっと聞かせてくれ。俺だけのものだろ?」
「ずっと…ずっと私は将臣くんのものだったよ…」
「ああ」
 将臣は感慨深げな声を出すと、望美の足を大きく開いた。
「…あっ…!」
「御神酒よりも旨いんだろうな…」
「ヘンなこと言わないでよ」
 将臣はフッと微笑むと、望美の蜜口に唇を近づけていった。
「…やあっ!」
 流れ出る蜜を、将臣は味あうように啜っていく。
 それはまるでお屠蘇を飲んでいるようだ。
「や、ああ、ああっ!」
 将臣に脚を抱えられて、口では言い表せないぐらいの恥ずかしいことをされている。
「…ああ、ああ、ああっ!」
 瞼の奥が眩しい。きらきら光る。
「ま、将臣くん…っ!」
 手足が痺れるぐらいに弛緩する。
 望美は大きく息を吸うと、そのままぐったりと崩れ落ちた。
「…将臣くん…」
 頭がぼんやりするのを感じながら、望美は将臣をぼんやりと見つめる。
「…お前のそんな顔を見せられたら…堪らなくなる」
「…将臣くん」
 将臣は高まった自分のモノを望美の入り口に宛がうと、ゆっくりと侵入してきた。
「あああ…っ!」
 ずっと待っていた圧迫に、望美は歓喜の溜息を漏らす。気持ちが良すぎて、武者震いをしてしまいそうだ。
 将臣を強く抱きしめれば、更に奥深いところに入ってきてくれる。
 信じられないぐらいに気持ちが良い。
 将臣の呼吸が苦しげなものに変わり、望美はその余裕のなさが嬉しかった。
 将臣が自分に溺れてくれる。
 それだけで何よりもの幸せを感じた。
 獣のような将臣の暴れ出す情熱と圧迫に、望美はもっと熱く包み込みタイトすら思った。
「好きだ…」
「わたしも;つ!」
 ふたりがしっかりと絡み合う。
 性器が絡み合うなんて恥ずかしいことだと思っていたのに、将臣となら何だか神聖なことのようにすら思えてくるから不思議だ。
「…好きだよ、将臣くんっ!
「俺も…っ!」
 将臣は完全に入り込むと、望美の最奥を思い切り突き上げ始める。
 痛いのに、とても気持ちが良くて、望美は将臣を強く締め付ける。
 それが強ければ強いほど、将臣は苦しげな呻き声を上げた。
「…望美…っ!」
 突き上げられる度、泣きたくなるほどに気持ちが良くて、望美は甘い呻き声を何度も上げた。
 まるで幻影を見るように視界がかすんで、限界まで追いつめられる。
「望美…っ!」
「将臣くん…っ!」
 まるで渾身の一刺しを受けたように、突き上げられる。
「ああああっ!」
 将臣の情熱の飛沫を感じながら、望美は意識を手放した------

 将臣の腕の中で幸せな疲れと共に、温かに癒やされる。
「あけましておめでとう…」
「あけましておめでとう…」
 幸せな気分に、望美はフッと甘く笑った。




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