*愛しているからしょうがない*

中編


 花が可愛くてしょうがなかったから、ついがっついてしまった。

 花を奪ったからと言って、それで欲望が解消されるかと言えば、そうではない。

 それどころか欲望が溢れてくる。

 少しばかりうとうととしている花をギュッと抱き締める。

 柔らかな躰を抱き締めると、更に欲望がたぎってきた。

 花がもっと欲しい。

 花をとことんまで味わい尽くしたいとすら思ってしまう。

「…ん…」

 花柄ゆっくりと目を開ける。

 艶に潤んだ瞳を向けられるだけで、玄徳は生唾を飲んでしまいぐらいに、花を求めたくなる。

「無理をさせたか?」

 玄徳が花を気遣って囁くと、優しい笑みをくれた。

「大丈夫ですよ。無理はしていないです…。私も玄徳さんが欲しかったから…」

 恥ずかしそうに頬を紅に染め上げて言う花は、なんて可愛いのだろうか。

 堪らなくなる。

 花は幸せそうにふふっと笑うと、玄徳に甘えるように躰をすり寄せた。

 この甘い肢体が最強の凶器になるということを、玄徳の愛しい妻は知る由もない。

「…こうして玄徳さんと抱き合っているのが一番幸せなんです…」

 こんな可愛いことを言われると、理性が完全にプツリと音を立てて消え去る。

「…花、俺はお前を抱き締めることも好きだが、お前と躰で愛し合うことも好きだ…」

 玄徳は花の滑らかな肌に唇を寄せながら味わう。

「先ほどは急ぎ過ぎた…。お前を今度はじっくりと愛したい…」

「…あっ…」

 玄徳は、早急になり過ぎたことを反省しながら、ゆっくりと花を愛し始めた。

 唇で首筋から鎖骨にかけてを丁寧に愛し、乳房へと向かう。

 既に一度欲望に達した躰は、敏感になっている。

 柔らかな胸を持ち上げられ、その感触を味わうかのように乳房を揉み込まれて、花はお腹の奥に激しい欲望が滲んでくるのを感じた。

 しかもそれは、花が感じれば感じるほどに欲望が大きくなってゆく。

 玄徳は、花の胸に顔を埋めると、感嘆の溜め息を吐いた。

「…花…ずっとこうしたかった…。長かったぞ、三日間は…」

「…玄徳さんっ…!」

 玄徳は、花の乳房の尖端の薔薇色の蕾を、吸い上げたり、舌で転がしたりして愛撫をしてくる。

 その間、花の華奢なウェストや、柔らかくて丸いヒップラインを撫で付けてきた。

「…んーっ」

 花が躰を逃げるように動かしたが、玄徳はそれを許してはくれない。

 花の滑らかな肌やすんなりと美しい躰のラインを味わうように触れてきた。

 触れられる度に、肌は快楽で滲んできた。

「…花…、本当にお前は綺麗だ…。愛してる」

「…あっ!」

 先ほど玄徳で満たされた熱い場所は、既に受け入れる準備が出来ていた。

 熱い蜜は、ヒップに流れてくる。

「…あっ…!」

 玄徳は花の脚を大きく広げると、中心を指先でくすぐった。

「…んっ、あっ…」

 花が高らかな甘い声を出す度に、玄徳は愛撫を激しくしてくる。

「花…っ!」

 花は腰を振りながら、玄徳を求める。

 熱くなりながら、花は玄徳にすがりついた。

 玄徳は、熱い蜜を滲ませながら、舌先で蜜を舐め取ってくる。

 淫らな愛撫に、花の奥深くにある欲望は、最高潮にまで高まった。

 一気に躰がふわりと舞い上がるのを感じながら、花は握り拳を作る。

 玄徳は花の入口に舌先を入れてくる。

 巧みな愛撫に花は気絶しそうなぐらいに感じた。

 三日間でも離れていたから、より敏感になったのではないだろうか。

 花は何度も腰を浮き上がらせながら、玄徳を求めるために腰を揺らす。

 愛するひとが欲しくて堪らない。

 腰が痺れてしまうぐらいに、愛を感じる。

 花は呻き声に近い声を上げながら、腰を激しく揺らした。

 全身の肌がわななく。

 玄徳に隅々まで愛されて、泣きたくなるほどに満たされる。

 愛している。

 堪らないぐらいに玄徳を愛している。

 こうして全身をくまなく愛されて、花は快楽に満たされるまま、一気に高みへと向かう。

 高まった後、花はそのまま墜落していくしかなかった。

 

 玄徳の熱の塊を感じて、花はうっすらと目を開けた。

「…あ…」

 花が甘い声を上げると、玄徳が柔らかく抱き締めてくれた。

「…花…、愛している。今度は俺を満たしてくれ」

「あ、ああっ」

 脚を高らかに上げられて、恥ずかしいと感じている暇もないままに、玄徳は一気に胎内に入り込んできた。

 荒々しい熱に、花は目眩を覚える。

 玄徳は先ほどよりも猛々しい欲望を、花の胎内に差し入れる。

 入っているだけで、欲望が沸騰し過ぎているのが解った。

 玄徳は花の乳房をゆっくりと揉み上げながら、同じリズムで動き始めた。

「やっ、あっ!」

 花のそこは既に何度も達しているからか、かなり敏感になっている。

 躰を小刻みに震わせながら、花は玄徳で満たされてゆくのを感じていた。

 満たされる幸せに花はまなじりから涙を零す。

 こんなにも愛されて、なんて幸せなのだろうかと思わずにはいられなかった。

 ギュッと抱き締められると、玄徳は激しく突き上げてくる。

 花が限界だと思うほどに突き上げられ、思わず玄徳を強く締め付けてしまった。

「…このままでは…俺をちぎってしまうかもな…。お前は…っ!」

 玄徳は苦しげに呟くと、更に突き上げてきた。

 玄徳の更なる激しい突き上げに、全身が小刻みに震える。

 気持ちが良い。

 こんなにも満たされた気持ち良さは、きっと楽園に行っても経験することは出来ないだろう。

 花はそう思いながら、玄徳を包み込み、締め上げてゆく。

「…花…っ、お前は最高に良いなっ…!」

「玄徳さんっ…!」

 ここまでくると玄徳も余裕がなく、花を激しく突き上げてくる。

 気持ちが良過ぎて、もう何もかもどうでも良くなる。

 このまま蕩けて壊れても構わない。

 花は玄徳を抱き締めると、更に躰を近付ける。

 愛するひととひとつになれている。

 それが花には嬉しい。

「…花…愛しているっ!」

 玄徳は力強く突き上げた後、逞しい躰を大きくのけ反らせた。

 突き上げの衝撃に、花は躰を大きく震わせる。

 悲鳴にも似た嬌声を上げると、そのまま墜落してゆく。

 躰の最も女の部分で、玄徳の熱い精を感じながら。

 

 玄徳は息を乱しながら、花に甘えるように倒れ込むと優しく抱き締めた。

「…花…」

 こんなにも愛しくて抱きたくて堪らない女は、花以外にいない。

 花の胎内にまだいたくて、玄徳は、じっとしていた。

 欲望がまた躰に溜まってゆく。

 こんなに精が直ぐに復活して、また抱きたくなるのは、花以外にはいない。

「…あ…」

 花が目覚めると、玄徳は額に口づけた。

「玄徳さ…あっ…!」

 胎内でゆっくりと玄徳が力を漲らせていることに気付いたのか、花は甘える声を上げて締め付けてくる。

「…花…、許せっ…!」

 玄徳は囁くと、再び花を奪い始めた。

 

 結局、三日間離れただけで、玄徳は花が愛しくてしかたがなかったなかった。

 その結果、花をとことんまで奪う結果になってしまった。

 花を愛し過ぎたせいか、翌朝、花は起きることが出来なくかった。

 玄徳は、花の頭を撫でながら、申し訳ないと謝罪する。

「花、孔明には、お前が仕事には行けないことを伝えておいた。済まなかったな。それ程、お前が欲しかったんだ…」

「…今日、一日、ゆっくりしていたら、大丈夫ですよ」

「ああ。有り難うな」

 玄徳は静かに言うと、花の頭を撫でた。

 ずっとこうしていたいと思いながら。

 

「…花は休み…。やっぱりね」

 孔明は苦笑いを浮かべながら、仕事を始める。

 君主夫妻に子供が出来るのは時間の問題だと思いながら。



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