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公瑾は指先で、花の花びらを開く。 そうされるだけで、花は逃げ出したくなるぐらいに恥ずかしくなった。 腰をくねらせて抵抗する素振りを見せても、公瑾は全く気にしない。 「…花…」 公瑾の息が掛かる。 それだけでビクリと震えてしまうぐらいの快感を感じた。 舌先で花芯を丹念になぶられる。 「…やっ…! あっんっ!」 躰を震わせながら、花は快楽にその身を委ねてしまう。 息苦しいのに、蕩けるように気持ちが良くて、このまま墜落してしまっても良いとすら思った。 気持ち良過ぎて、恥ずかしさも吹き飛んでしまいそうだ。 愛するひとにだけ許す淫らな行為は、花にとっては恥ずかしさを越えてしまう快楽を与えてくれた。 「公瑾さん…っ!」 花が名前を呼びながら躰を捩らせると、腰をしっかりと支えてくれる。 こんなにしっかりと支えられたら、動けない。 公瑾は、舌先で更に愛撫を続けて、花を更に快楽の淵へと追い立ててゆく。 公瑾の指先が、花の熱くて欲望の蜜が流れ落ちる部分に押し当てられる。 「…公瑾さんっ…」 花は鈍い違和感と、深い快楽に、そのまま墜落しそうになる。 公瑾の指先が花の胎内にするりと入ってくる。 内壁を何度も擦りあげられて、花は呻き声に近い声を上げた。 「…あなたの胎内は熱いですね…。私も溶けてみたいと思います…」 公瑾の言葉に煽られる。 情熱に蕩けてしまいそうになりながら、花は公瑾にすがりつく。 指ではなくて、もっと明確に熱いものが欲しいと思ってしまう。 全身の細胞が沸騰してしまうぐらいの熱と硬さのある大きなもので貫いて欲しいと思ってしまう。 「…公瑾さん…っ」 物足りないのに、快楽はどんどん膨らんでゆく。 もう駄目だと思うぐらいに追い詰められて、花は気が遠くなるのを感じていた。 「…やっ…、ああっ!」 公瑾の指の動きが力強く、速くなる。 花は限界まで高まってゆく。 もう何も考えられないぐらいに快楽に意識を溶けさせられて、花はそのまま目を閉じる。 瞼の内側がキラキラと光って、花はそれに夢中になる。 宝石のように美しい快楽の光に、花は躰を小刻みに弛緩させた。 今までにない快楽の種類に、花は総てを魅了される。 そのまま花は意識を手放すと、ゆっくりと墜落していった。 花がゆっくりと瞳を開けると、公瑾が優しく抱き締めてくれている。 「…公瑾さん…」 「今夜のあなたは…、私が抗うことが出来ないぐらいに本当に美しいですよ…」 公瑾は柔らかく頬を撫で付ける。 それがとても心地好くて、花はついうっとりとしてしまう。 「…あなたを誰にも渡したくはありません…。私にとっては、あなた以外の女性には触れたくはない…。私以外の男には触れさせたくはありません…」 公瑾にこれ程まで熱い言葉を囁かれて、花は世界で一番幸せだと思った。 「…私も、公瑾さんに、どんな女性でも触れて貰いたくはないですし…、どんな女性を触れて欲しくはないです」 「花…」 公瑾は花をギュッと抱き締めてくる。 なんと幸せなのだろうかと、思わずにはいられない。 「…花…」 公瑾は、力が抜けた花のすんなりとした脚を手に取ると、再び広げてくる。 恥ずかしいが抵抗することは出来ない。 その向こうには、素晴らしい快楽があることを、花は本能で解っていた。 花の脚が開かれると、公瑾は熱い場所に自身の欲望を押し当てる。 かなり硬くて熱い質感に、花は一瞬、息を呑んだ。 こんなにも力強いひとには逢ったことはないとすら思うぐらいに、公瑾は男らしかった。 怖いのに受け入れたい。 そんな複雑な気分に、花は思わず公瑾を見上げた。 すると公瑾は、直ぐに花の気持ちを理解してくれたようだ。 「…花…。大丈夫…。あなたを悪いようにはしません…。ただ…、あなたが欲しくて、私のほうが堪らなくなって理性が壊れてしまうかもしれません…。それだけは…許して下さい…」 「公瑾さん…。公瑾さんなら…、大丈夫です…」 花は公瑾ならどんなことをされても平気だと想い、その気持ちを瞳に込めた。 すると公瑾は苦しげに息をすると、ゆっくりと胎内に入っていった。 初めての衝撃に、花はどうして良いのかすら分からず、ただ公瑾にすがりつくことしか出来なかった。 公瑾の圧迫に、花は我を忘れてしまいそうだ。 押し広げられる痛みはかなりなのに、それでも止めたくはなかった。 公瑾は花に気遣うように、柔らかなリズムでゆっくりと胎内へと進んでゆく。 進む度に痛かったが、花はただ公瑾を抱き締めていた。 「…花…、苦しくはないですか…?」 「大丈夫…だよっ」 「…だったら、良かったです…」 公瑾は花の顔にかかる髪を優しくかきあげた後で、更に奥へと進んでいった。 痛いのに、何処か鈍い快楽がお腹に広がってゆく。 鈍い快楽は、やがて痛みすらも忘れさせてゆく。 公瑾は息を苦しげに乱すと、花をかき抱いた。 「…花…私たちはようやく一つになれましたよ…」 確かに内側に公瑾の力強い欲望が感じられる。 花は思わず甘い声を上げた。 痛みよりも何よりも、愛するひとと一つになれたと言う実感が、花を幸せにしてくれる。 「…花、痛みは…?」 「大丈夫です…」 苦しげに話すから、余り説得力はないが、花は本当にそう思ったから素直に呟いた。 「…あなたは…本当に罪なひとだ…」 公瑾はもう欲望を抑えられないとばかりに呟くと、この飢えなく優しくゆっくりと動き始めた。 「…花…っ!」 「…んっ…!」 公瑾が動く度に、鋭い痛みが花を包み、思わず呻いた。 だが、堪えられない痛みじゃない。 花は公瑾を包み込んで離さないようにしながら、リードにごく自然に任せた。 「…あなたは…本当に…可愛くて…素晴らしい…っ!」 公瑾が、髪も声も乱しながら、花を奪ってゆく。 痛みと訳が分からない高揚に、花は魂も躰も委ねてゆく。 このまま墜落出来たらと思わずにはいられない。 心臓も気持ちも躰も…。全身の総てが快楽に持ち上げられて、花は今まで知らなかった部分の扉を叩く。 慣れない痛みのせいで、完全に気持ちが良いだとかは、感じられなかったが、それでも花は幸せだった。 重ねる度に素晴らしいことになるということは、解っていたから。 「…花…」 公瑾に欲望と愛を見せつけられるかのように、何度も激しく突き上げられて、花はそのまま熱い幻覚を見る。 そのまま墜落しながら、花は初めて、本当の意味での快楽を知った。 「…花…、大丈夫ですか…」 公瑾は気遣う声で花に優しく語りかけてくれる。 甘くて慈しみの溢れる声で呟きながら、公瑾は花をギュッと抱き寄せてくる。 「…大丈夫です…。そして…、とても幸せですよ…」 「それはとても嬉しいです…。私も本当に幸せですから…」 公瑾がこんなにも満たされた声で話してくれるなんて、今までなかったことだ。 花にはそれが幸せだった。 「…花…愛していますよ…。…あなたを私の妻にします…。というよりは、…是非、私の妻にしたい…。あなたをもう他の誰にも渡したくはないのですよ…」 「…公瑾さん…」 誰にも渡したくない。 そう言われるだけで、花は嬉しくて、大きな瞳から嬉し涙を零す。 愛しているから。 ただその想いが溢れて堪らなくなる。 「…公瑾さん…。私もあなたのことを愛しています…。私をお嫁さんにして下さい…」 花の言葉に公瑾は抱き締めて応えてくれる。 幸せのスタートラインにようやく立てた。 |