*愛し君へ*

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 公瑾が与えてくれた快楽は、花にとっては楽園への扉を開けてくれたようなものだった。

 躰の奥が鈍い快楽に満たされているのを感じながら、花はゆっくりと目を開いた。

 まさか意識を飛ばしてしまうなんて、思わなかった。

 目を開くと、公瑾が穏やかで優しい笑みで花を見つめてくれていた。

「花、大丈夫ですか?」

 公瑾の気遣ってくれることが嬉しくて、花も同じように微笑んだ。

「…大丈夫です、公瑾さん…」

 花が答えると、公瑾は花の華奢な躰をギュッと抱き締めてきた。

「…花…、愛していますよ…。あなたをずっと私だけのものにしたくてしょうがなかった…」

 公瑾は静かな欲望をたぎらせた瞳で、じっと花を見つめてくる。

「…私も…公瑾さんを世界で一番愛しています…。あなただけのものになりたかった…」

「花…。あなたを私の妻にします。あなただけですから…」

「公瑾さん…!」

 公瑾のものになれることが、花は嬉しくてしょうがない。

 ふたりはしっかりと抱き合って幸せを確かめあった。

「…花…」

 公瑾は、花の中心に素早く指先を持っていく。

 熱く濡れた部分を確認するかのように触れてきた。

「…準備はもう出来ているようですね…」

「公瑾さ…っ!」

 再び指先でくずられて、花はまた腰に快楽が集まるのを感じた。

「…花…」

 公瑾はまだまだしびれている場所を撫でたあと、花の脚の間に身体を押し込めてきた。

 それだけで花はくらくらしてしまう、愛するひとの鍛えられた肩にすがりついた。

「…大丈夫ですから…。花、力を抜いて下さい」

「はい…」

 花が力を抜くと、公瑾は熱い欲望の塊である硬い分身を、花の入り口に押し当てた。

「…あ…」

 それだけで、花は息を呑む。

 公瑾がこんなにも自分を求めていたことが、嬉しかった。

 入り口にゆっくりと公瑾が侵入を始める。

「………!」

 入り口を押し広げられる痛みに、花は涙を滲ませた。

 こんなにも痛いのに、止めて欲しくはなかった。

 花は痛みに堪える余り、唇を噛む。

 それに気付いた公瑾が、花を心配するように見つめた。

「…花…、唇に傷がつきます…」

「んっ…」

 公瑾が優しく甘いキスをくれる。

 キスをして貰っている間は、花の躰から力が抜ける。

「…花、申し訳ないですが、もう…、止めることは出来ません…」

「…大丈夫…」

 花がにっこりと微笑むと、公瑾は更に強く抱き締めてくれた。

 公瑾がゆっくり胎内を進んでくる。

 花は鋭い痛みの余りに、公瑾にすがりついた。

「…花…」

 公瑾は息を乱しながら、花を気遣うように緩やかに進んでゆく。

 公瑾の迸る情熱と花への愛情と優しさが感じられる。

 余りに深い感情に、花は泣きそうになった。

 公瑾を愛している。

 そして公瑾に愛されている。

 花はそれだけで本当に嬉しかった。

 圧迫による痛みが続く。

 初めての花には、まだ熱くて欲望を漲らせた公瑾を受け入れるには、狭過ぎる。

 それでも花は愛する男性をしっかりと受け入れたくて、痛みに堪えた。

「…花…、大丈夫ですか…?」

「…公瑾さんだから…大丈夫なんです…」

 花の優しく甘い言葉に堪らなくなったのか、公瑾は一気に胎内を推し進める。

「…やっ…!」

 破瓜の瞬間、痛みと衝撃に、花は涙をポロポロと零した。

 花が一瞬躰を固くしたことに気付いたのか、公瑾は驚いたように花を抱き締めてキスをした。

「大丈夫ですか!? 花」

「はい…っ。…嬉しくて…」

 息が上がり、花はそう言うのが精一杯だった。

 公瑾は感きわまるように花の唇に優しくキスをくれた。

「あなたは本当に最高の女性です…。…もう、あなた以外を愛することは出来ません…」

 公瑾は花の舌を絡めるようにキスをした後、優しくゆっくりと動き始めた。

 公瑾の動きはとても官能的で、花は今まで鋭い痛みを感じていたことすら忘れてしまう。

 花の胎内を優しく愛撫するように動いてくれ、徐々に自分の形に花を慣れさせていった。

 花は公瑾の鍛えられた逞しい肩にすがりつきながら、総てを委ねていく。

 優しい公瑾に促されるように、花は包み込んで締め付けた。

 すると公瑾の動きが激しくなっていく。

 視界が歪んでしまうぐらいの熱を帯びた激しさに、花はくらくらしてしまう。

 鋭利なナイフのように動かれて、花は全身がバラバラになってしまうのではないかと思った。

 それほど公瑾ね動きは激しくて、かつ躍動的だ。

 何度も激しく突き上げられる。

 奥深い部分を突き上げられる度に、花は蕩けてしまいそうになる。

 このままとろとろに蕩けてしまって、公瑾とひとつになれたら良いのにと、花は思わずにはいられなかった。

 ふたりの愛を交換しあい、ふたりの魂を近付ける。

 花はこんなにも幸せな行為は他にないのではないかと思う。

 愛のある交わりは、ひとを究極に幸せにしてくれると思った。

 公瑾の突き上げが激しくなる。

 花はもう理性なんて吹き飛ばして、公瑾にすがりつく。

 公瑾とひとつになってその熱を受け入れたい。

 花は無意識に公瑾をしっかりと締め付けた。

「…花…っ!」

 突き上げられて、花の華奢な躰が大きく跳ね上がる。

 花の躰が緩やかに弛緩し、公瑾の躰もまた大きく震えて反り返る。

「…ああっ…!」

 花は甘い声を上げると、快楽の絶頂に押し上げられて、そのまま意識を飛ばしてしまう。

 熱い公瑾の熱をダイレクトに受け入れながら、花はゆっくりと墜落してゆく。

 こんなにも幸せなことはなかった。

 

 幸せな気怠さに包まれて、花はゆっくりと目を開けた。

 公瑾の優しいまなざしに出会う。

「…花、大丈夫ですか…?」

 公瑾は花を柔らかく抱き締めながら、優しい声で名前を呼んでくれた。

「…大丈夫ですよ。本当にとっても幸せです…」

「私もです…」

 公瑾は微笑むと、花の唇にキスをくれた。

「有り難う、花…。私はとても幸せです。これからこの幸せがもっと続くかと思うと、本当に幸せです」

「はい」

 公瑾は花を更に抱き寄せると、その髪を撫で付けてくれる。

 優しいリズムに花はついうっとりとしてしまう。

 こんなにも優しいリズムは他にはない。

「…花…。あなたがいれば…私は永遠に生きていたいとすら思うでしょう…。それぐらいにあなたの存在は大きいのです…。これからもずっとそばにいて下さい…。あなたをこうして抱いてから、もっと愛しく思います…」

「…公瑾さん…。私もあなたとこうなってから、もっとあなたを好きになりました…。あなたを愛し過ぎてどうしようもないぐらいに…。私もあなたと一緒だったら、永遠に生きたいと思います…」

「花…」

 公瑾はフッと微笑むと、花を再び組み敷く。

「知っていますか、花…。初めての時は、何度か交わると良いそうですよ?」

 公瑾は意味深な笑みを浮かべると、再び花を愛し始める。

「あ、あのっ、公瑾さんっ」

「これがあなたの為ですから、抗議は受け付けませんよ…」

 公瑾は甘く意地悪く言うと、花をそのまま愛し始めた。

 花もまたもっと公瑾が知りたくて、しっかりと抱き着く。

 ふたりは再び、情熱的な時間を紡ぎ出した。

 

 何度か愛し合って、ふたりは幸せな疲労を手にする。

 しっかりと抱き合いながら、お互いに気怠くも幸せな眠りを手に入れた。

 明日から本当の意味でのふたりの時間が始まる。

 それが輝かしい未来に繋がっていることは、勿論、感じていた。



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