ワイン色の溜息

後編〜雅也×未来〜


 雅也さんに深いキスを受けた瞬間、唇がわなわなと震えた。
 一度達したばかりのせいか、総ての感覚が感じやすくなっている。
 唇を深いところで吸われたかと思えば、今度は舌で優しく攻められる。頭を押さえ込まれて、更に深いところから鋭角的にキスを受けた。
「…んっ…!」
 びりびりと指先まで痺れる。
 だけど止めて欲しくない…。
 私は更に雅也さんを引き寄せて、情熱的な甘いキスを強請った。
 雅也さんを攻めるのも好きだけれど、本当は受けるのも大好き。
 どちらのか解らない唾液が混じり合うけれど、そんなことは気にせず私は深いキスを交わす。
 雅也さんだから、出来ることだけれども。
 口の中に、雅也さんの舌が熱く滑り込んできて甘いイタズラをする。私は、それにわざと引っかかった。
 雅也さんの唇は、私から離れて、私の顔を愛しげに撫でてくれる。
「この顔が好きなだ、俺は…。欲情する…」
「あ…誰よりも?」
 声が甘く艶を帯びるのを気にせずに、私は素直に雅也さんに拗ねるように訊いた。本当に知りたかったから。
「そうだね…。そんな可愛いことを言って、俺を更に欲情させるのも、君だけだよ…」
 躰の奥から奏でられるヴァリトンに、私はにんまりと微笑むと、雅也さんに抱き付いた。
「今日の君は積極的だね…。これだったらまたいっぱいワインを飲まさないとね。こんな君もセクシーで好きだけどね」
 雅也さんはさらりとだけど私に”好き”って言ってくれる。それが嬉しくて、更に雅也さんをぎゅっとする。
「…大好き…」 
「未来…」
 雅也さんは私を強く抱きしめてくれた後、唇を肌に這わせてくる。
「あああっ!」
 首筋は、丁度私が吸い上げたのと同じ場所を、更に強く吸い上げてくる。
 艶めかしい音が響いて、白い肌には紅い痕がついていることは、容易に想像出来た。
「ああ…」
 吸い上げられるだけで、お腹の奥がまた疼いてくる。
 雅也さんを求めて、どうしようもないほど躰が熱くなっていた。
 雅也さんに唇を受けるだけで、空を飛んでいるみたいな気分になる。
 いつにも増して感じているのか、私は烈しく喘いだ。
 雅也さんは、先ほどの私と同じように、唇を這わしてくる。ぎこちない私と違って、やはり彼は上手だ。同じようなことをしても、きっと私をより感じさせてくれる。
「…痕がペアでついてるね…」
 私息を弾ませながら笑うと、雅也さんも抱きしめてくれながら微笑んでくれる。甘さの含んだ、官能的で、時折少年のように輝く笑顔。私が愛して止まない雅也さんの一部だ。
「気付いてくれて、嬉しいよ…」
「あ…っ!」
 剥き出しの私の胸は、既に雅也さんを求めて震えている。
 乳首は完全に色味が変わり、硬くなっていた。
 掌で柔らかな乳房を愛撫されると、とろけるような感覚が全身を襲う。
「ああ、ああっ!」
 肌がかなり熱せられているせいか、私の白い肌に汗が滲んだ。
 それすらも、雅也さんは愛しげに舌で舐めてくれる。------嬉しかった。嬉しくてしょうがなかった。
 舌先で私の胸を緩やかに愛撫してくれる。
 肌が熱くなったり、冷たくなったりして、感覚が麻痺してくる。それでも、雅也さんの与えてくれる快楽には敏感で、背中を仰け反らせる。
 握り拳で、張りつめた乳首を円を描くように撫でられる。感じてしまった、私は唇を戦慄かせて、甘い声を上げた。
 雅也さんの熟達した愛撫には、私はなすすべもなく、ただ燃え上がることしかできない。
「あああっ!」
「今日ははかなり敏感だね…。とことんまで攻めたい気分だ…」
 くすりと甘く笑う雅也さんの余裕に、私は少しだけ悔しかった。
「ああ、雅也さん…っ!」
 私は胸をふるりと震わせて、雅也さんを切なく見る。
 もっと愛して欲しい…。
 よく、胸を揉まれると大きくなるって聴くけども、私は、あながち嘘じゃないような気がする。
 最近は、雅也さんと週末は必ず一緒に過ごし、一日おきの間隔でセックスをしているせいか、私の胸は少しだけど大きくなってしまった。
 これって雅也さんの効果?
「-----未来は何をして欲しいのかな?」
 雅也さんはまた余裕のある甘い笑みを浮かべると、私の胸を人差し指でなぞった。
「解ってるくせに…」
「ちゃんと言わなくっちゃ、やらない…」
 意地悪。
 だけどこんな所も好きなのは、とことんまで雅也さんを愛してるって事かな?
 私は拗ねたようにわざと唇を尖らせて、雅也さんを上目遣いで見た。
「そんな顔をしてもダメだよ」
「……胸を舐めて下さい…」
 私はとうとう欲望に堪えきれずに、正直に言う。すると雅也さんが、憎たらしいぐらいに素敵な笑みを浮かべてくれた。
「素直な未来は好きだよ」
「言わせたくせに…あああんっ!」
 望み通りの雅也さんの唇が、私の乳首の先を捕らえる。
 熱くしっとりとした口で、雅也さんに唇を吸い上げられると、余りに気持ちよくて、背筋を大きく反らせた。空から急降下で墜落していくような感覚だ。
 更にお腹の奥が熱くなり、押し寄せる快感に我を忘れる。
「あああっ! んんっ!」
 本当にずっと空を飛んでいる気分で、全く躰に力が入らない。
 だから雅也さんが次にしようとしていることを、私は気づけなかった。
「あっ!」
 びくりと躰が跳ねる。
 雅也さんが濡れた私の襞に指を這わせたのだ。
「随分濡れてる…。でももっと濡れて貰わないとね?」
「あ、あああっ!」
 雅也さんは私の太股に手をかけると、一気に足を広げてきた。
 ぱっくりと開いたその部分は、花芯が卑屈いて、エアコンの風を受けている。
「や、あ、ああっ!」
 エアコンの風を浴びているだけなのに、私はとことんまで濡れて感じていた。
「…雅也…さん」
「君にはもっとワインを飲んで貰わないとね?」
「え、ああっ!」
 雅也さんは、用意をしていた、ワインの小さなボトルを手に取ると、掌の中でそれを少しだけ注いで、なんと私の蜜壺に、ワインを注いだのだ。
「やっ! あああんっ!」
「君の可愛い場所には、ワインがよく似合うからね…」
 雅也さんは、じゅるじゅるとかなり淫猥な音で、ワインと私の蜜を啜り、音だけでも感じそうになった。
 形の良い指をゆっくりと胎内に鎮めながら、雅也さんはひくついた私の花芯を舌で陵辱するように舐めた。
「あ、ああ、あああっ!」
 指と舌で敏感な部分を攻められては、追いつめられる。
 熱と官能にとことんまで追いつめられて、全身が小刻みに震える。
 雅也さんの意のままに、求めて疼くただの女。それが私だ。
 更に高い部分に押し上げられる。
 雅也さんの指が奥をひっかくと同時に、彼の唇は私の花芯をきつく吸い上げる。
 もうどうにも出来ないほど熱くなって、私は崩れおちた-----

 雅也さんにはいつも失神するまでいかされてしまう。
 愛撫だけでも、勿論それよりも奥深いものでも。
 雅也さんの、硬くて大きな猛々しいモノが私の入り口を官能的になぞり、私は徐々に意識を取り戻す。
 息も付けないまま、次の快楽が私を待ちかまえている。
「挿れて欲しい?」
「満たして…」
 雅也さんは瞳で笑う。そこには私に対する烈しい上を感じられて、嬉しかった。
「-----ひと晩で何度も抱けるのは、君だけなんだからな…」
「嬉しい…。ああっ!」
 程良く筋肉のついた雅也さんの肢体が、私の温かな躰を滑っていく。
 それだけでも気持ちがよい…。
 ゆっくりと雅也さんが胎内に滑り込んできて、私は甘い嬌声を上げながら、彼を包み込んだ。
「ああっ! あああんっ!」
 深く唇を重ねてくる。
 舌が滑らかに私の口腔内に入ってきて、ゆっくりと動く。
 唇でも、私の胎内でも、同じように優しく雅也さんは動いてくれた。
 熱く私を満たしてくれる。
「…未来…!」
「ああっ!」
 ぐっと力強く、雅也さんが胎内に進んできた。
 唇がゆっくり離されると、雅也さんは熱い眼差しで私を見下ろしてくる。
「愛してるよ…未来」
「雅也さん…!!」
 強く抱き合うと、私たちは更に深く結合した。
 私たちの花芯を指先で弄ったり、胸の蕾にキスをしてくれながら、雅也さんはゆっくりと動く。
 私はもう官能が高まっているのがたまらなくて、早く満たして欲しいと願う。
 肌がぶるぶると震えて、もう我慢が限界に来ている。
「ああ、あああっ!」
 全身から力が抜ける。
 お互いに少しずつ張りつめていき、頂点に近い状態になる。
 ゆっくりとした優しい快楽と、烈しい快楽を繰り返して、求めるように、お互いで腰をグラインドさせる。
 雅也さんの動きが早急になった。
「あっああああ!」
 私は興奮の渦に取られ羅レ、肌を震わせて、掠れた声で嬌声を上げる。
 もう、何もいらない。
 必要なのは雅也さんだけ。
「未来…!」
 雅也さんもまた烈しい声で私を呼ぶと、胎内に、熱い総てを放ってくれる。
 私たちは心地良すぎる絶頂に、我を忘れていた-----

 あれから直ぐにシャワーを浴びてさっぱりした後、私たちは更に求め合った。
 結局最後はお互いにくたくたになって、だけども幸せな気分で眠ることが出来た。
 眠る際に、雅也さんが囁いてくれる。
「愛してる…。今度も一緒にワインを飲もうね。ベッドで…」
 官能的な微笑みに、私はただ頷いた------
コメント

雅也×未来(笑)です。
ロマンティック・セックスのはず(笑)
今度の短編は、未来ちゃんと雅也のアメリカ初夜が書きたいなあ。
(朝日の当たる部屋の前の部分)




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