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吉羅と愛し合うこと自体は悪いことではない。 倫理的には全く問題がないのだから。 香穂子は自分にそう言い聞かせる。 吉羅に肌を許してはならないと思いながら、求める気持ちには勝てなかった。 吉羅を心から求める余りに、香穂子は抱かれる理由を必死になって探そうとしていた。 吉羅にベッドに寝かされる。 かつて吉羅と共に甘い時間を過ごしたベッドだ。 あの時と同じスプリングの柔らかさだ。 「…香穂子…、君は私の妻だ。それを忘れないように」 吉羅はまるで香穂子を牽制するように言うと、そのまま口付けてきた。 記憶の中と同じでキスの味がする。 それよりも更に甘いような気がした。 吉羅と何度もキスを交わしながら、香穂子は次第に躰が吉羅色に染まっているのを感じていた。 こんなに甘いキスは他に知らない。 そして激しいキスも。 吉羅のことが本当に愛しい。 キスをするだけで、その気持ちでいっぱいになってしまうのを感じていた。 「…君と離れている間…、ずっと君を抱きたいと思っていた…」 「…暁彦さん…」 思わず名前を呼んでしまう。 「久しぶりに名前を呼んでくれたね…。それがとても嬉しいでよ…」 吉羅は本当に喜んでくれているようで、香穂子は嬉しかった。 吉羅は、香穂子の首筋に唇を落としてくる。 首筋に口付けられただけで、香穂子は全身に震えが走るのを感じた。 かつて愛し合った時も、いつも快楽に溺れていた。 吉羅は香穂子の首筋に、無数の所有の痕を刻み付けて行く。 吉羅に愛の刻印を刻まれる度に、香穂子は躰の奥が熱くなっていくのを感じた。 唇が鎖骨に下りてくる。 吉羅は、香穂子のパジャマを脱がしにかかる。 慣れた手つきでパジャマを脱がしてくるのは、かつて香穂子と愛し合っていた時と同じだ。 「香穂子…」 吉羅は香穂子の乳房を見るなり、息を乱した。 「君は以前よりもかなり綺麗になったね…。以前も綺麗だったが…、子供を産んでからは…更に綺麗になったね…」 「…暁彦さ…っ!」 乳房を下から持ち上げるように揉みあげられて、香穂子は悩ましい声を上げてしまう。 吉羅は隅々まで香穂子の躰を知り尽くしているせいか、すぐに感じ易い部分を愛撫してきた。 「…あっ、暁彦さんっ」 吉羅は、香穂子の薔薇色の蕾を親指でくすぐるように愛撫をしてきた。 頭の芯が痺れてしまうぐらいに感じてしまい、香穂子は躰をつい浮き上がらせてしまった。 吉羅は薔薇色の蕾に吸い付いてきた。 舌先でくすぐるように 愛撫をされて、香穂子は息を激しく乱した。 子供におっぱいをあげているせいか、かなり感じ易い。 「…本当に君は綺麗だ…。君以上に綺麗な女性は他にはいないんじゃないかね?」 吉羅は本当に夢中になって香穂子をしっかりと愛してくれた。 吉羅は、香穂子のシルクのような滑らかな肌に、うっとりとしてしまう。 こんなにもなまめかしい肌は他に知らない。 吉羅は夢中になって愛撫をする。 香穂子の豊かな胸に顔を埋めた瞬間、胸が欲望で満たされた。 香穂子だけが欲しい。 他の女はいらない。 本当に香穂子さえいれば良いと、吉羅は思う。 吉羅は、香穂子の胸の感覚を楽しみながら、ゆっくりと味わった。 薔薇色の蕾を唇に含んで吸い上げると、ほんのりと母乳の味がした。 息子がまだ母乳を飲んでいるからだろう。 吉羅は幸せな味だと思った。 吉羅は、香穂子の滑らかな肌を楽しみながら、ゆっくりとその柔らかさを堪能した。 こんなにも素晴らしい感覚は奇跡だ。 まるで天国にいるような気分を、吉羅は味わった。 すんなりとした滑らかな脚も、記憶の中以上に素晴らしいと思った。 円やかな香穂子のヒップを持ち上げて愛撫をした後、吉羅はその熱さをもっと感じたくなる。 「…暁彦さんっ…!」 まるで吉羅を誘うように啼く声に、更に熱くなる。 吉羅は香穂子の熱さをもっともっと知りたくて、更に熱い部分に触れた。 「…やっ…」 触れた瞬間、愛の蜜がとろとろに蕩けていて、既に吉羅を受け入れる準備がなされていた。 久しぶりに感じた香穂子の熱さに、吉羅は今直ぐにでも欲しいと思う。 吉羅は香穂子を魂の奥底から欲していた。 香穂子が一番感じ易い場所に指を這わせると、躰が小刻みに震え始めた。 熱い部分をもっと感じたくて、吉羅が胎内に指を差し入れると、香穂子は腰を浮かせながら更に感じているようだった。 もっともっと感じさせたい。 吉羅はまだ記憶がある、香穂子のもっとも感じる場所を、くすぐる。 香穂子の息が上がり、肌がわななくのが解る。 吉羅は指先の愛撫で香穂子を更に快楽の高みに押し上げた。 「あっ、ああ…!」 華奢なのにとても魅力的な柔らかいラインを持つ香穂子の躰が、震えながらのけ反る。 そのまま震えながら、香穂子はベッドに沈み込んだ。 一瞬、意識を手放した香穂子が可愛いと思いながら、吉羅は強く抱き締めて。 「…香穂子…」 その名前を囁きながら、吉羅は何度も強く抱き締めた。 すると香穂子がゆっくりと瞳を開ける。 見開いた瞳は輝いていて、本当に美しかった。 きらきらしていて本当に綺麗だ。 “眠りの森の美女”もこれでは逃げ出してしまうだろうと思うほどに綺麗だった。 もう限界だ。 待てないぐらいに香穂子が欲しくてたまらない。 吉羅は香穂子の額にキスをすると、脚を大きく開かせた。 「…君を再び私のものにするよ…」 「…暁彦さん…」 吉羅は、痛いほどに欲望が蓄積された屹立を、ゆっくりと香穂子の入口にあてがう。 ずっと夢見ていた。 香穂子が自分のものに再びなることを。 香穂子の胎内に入り、征服をすることを。 「暁彦さん…っ!」 吉羅はゆっくりと香穂子の胎内に入っていく。 一瞬、香穂子が圧迫に慣れていないような表情をする。 直ぐに自分以外とは誰とも交わっていなかったことを、吉羅は直感した。 それもまた嬉しくて、吉羅は香穂子を更に根こそぎ欲しくなる。 吉羅は、以前よりも圧迫がキツくなり、以前よりも快楽が増しているのを感じた。 以前も自分の為に作られた躰であると感じたものだが、今回はそれを上回ると感じずにはいられなかった。 「…暁彦さん…っ!」 香穂子の甘い声が吉羅を煽る。 香穂子を征服した瞬間、どうしようもないほどの快楽を感じずにはいられなかった。 もっと更なる高みに行きたい。 吉羅は香穂子を抱き締めると、優しく胎内で動き始めた。 これぞ究極の愛のダンスだと、吉羅は思わずにはいられない。 香穂子が激しく躰を震わせる。 吉羅自身ももう限界だった。 直接香穂子を感じるというのはなんて素晴らしいことなのだろうか。 直接、熱を感じたいと思ったのは、香穂子が初めてなのだから。 吉羅は、香穂子の最奥をえぐるように突き上げる。 気持ちが良くて、頭が痺れてくる。 自身の躰も汗が滲む程だった。 やがて香穂子は絶頂を迎えて、吉羅をギュッと締め付けながら、躰を小刻みに弛緩させる。 吉羅もまた、快楽の絶頂を迎えて、逞しい躰を小刻みに揺らしながら、香穂子の胎内に欲望を吐き出した。 もう何もいらないと思う程に、吉羅は快楽を感じた。 香穂子の胎内から一旦出た後、吉羅は心からの幸せを感じる。 愛する女性を抱くのは、なんて幸せなのだろうかと思った。 「…香穂子…」 出来るのならばこのまま本当の意味で、愛を蘇生させたいと、吉羅は感じずにはいられなかった。 |