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小松に抱き寄せられたかと思うと、いきなり唇を塞がれる。 先程の果実よりも、ずっとずっと官能的な小松のくちびるに、ゆきは魂が抜けるほどに夢中になった。 何度も、何度も、角度を変えてキスをする。 キスをする甘い音が部屋に響き渡り、まろやかで艶やかな二人だけの空間を作り出した。 お互いにしっかりと抱き合い、唇から熱と想いと唾液を交換しあう。 ロマンティックで甘い感覚。 ゆきは小松とふたりで作り出した、夜の闇のように素敵で、官能的な世界に酔いしれていた。 息すらもなんて面倒なのだろうかと思ってしまうぐらいに、唇をずっとつけていたいと、ゆきは思わずにはいられなかった。 ようやく唇を離す。 キスに夢中になり過ぎて、ゆきはぼんやりとしてしまっていた。 頭がぼんやりとしてしまうぐらいに、ゆきは小松のキスに夢中になっていた。 潤んだ瞳を小松に向ける。 すると、更に抱き寄せられた。 「……今日の君は、いつも以上に可愛くて、綺麗だ……。誰にも渡したくはないと、強く思ったよ……。君はいつまで経っても可愛い反応をする子供のようなところがあるけれど、今はそんなことが考えられないぐらいに、美しい……」 小松は艶のある透明な声で低く呟くと、ゆきの優しい肩のラインを意味ありげに撫でていく。 そうされるだけで、身体も心も震えるのを感じた。 触れられるだけで、肩がざわつく。 「……赤いドレスが凄く似合っている。君を本当に美しく見せている……。私が夢中になるぐらいにね……」 すんなりとした細い脚に、小松の手のひらが這っていく。 「……んっ……!」 ゆきは思わず甘い声をあげてしまう。 「ミニスカートにしたのが惜しいね……。ゆき……」 「え?」 「綺麗だから、他の男には見せたくはないということだよ……」 小松はフッと微笑むと、ゆきをしっかりと抱き寄せた。 「……ゆき。君を私の腕の中に閉じ込めてしまいたくなるね」 小松は器用にストッキングをゆきの脚から脱がしてしまう。 恥ずかしくてしょうがない。 だが、ストッキング越しで触れられるよりも、直接触れられたほうが、ゆきには好ましかった。 意味ありげに脚に触れられる。 ただ触れられているだけなのに、ドキドキして、全身の細胞が潤ってくるのが解った。 息遣いが甘く激しくなる。 「脚に触れているだけだけれどね……、ゆきくん……」 小松はほんのりと意地悪な声で呟いた後、ドレス裾のギリギリにある太ももにさっと触れた。 「……んっ……」 びくり。 息が止まるほどに艶やかな電流が流れて、ゆきは身体を震わせた。 「……可愛いし、初々しいし、綺麗だね……」 小松の囁きも、愛撫も、恥ずかしいことこの上ない。 小松に頬と頬をくっつけられると、ゆきの羞恥心は頂点に達した。 「……本当に可愛い……」 なだらかな肩のラインや、デコルテの部分を丁寧に触れられる。 こうされると、ゆきはもう目を開けていられなくなった。 「ゆき、しっかりと目を開けて……。きちんと見せて。私に、君の瞳を……ね……?」 小松に艶やかな声で囁かれてしまうと、ゆきは目をごく自然に開けてしまう。 濡れた瞳を見せると、小松は満足そうにクールな笑みを向けた。 小松はゆっくりと眼鏡を外す。 眼鏡の外し方が、また洗練されていて、うっとりとするぐらいに素敵だ。 つい見つめてしまう。 本当に綺麗だ。 ゆきが、小松を夢中になって見つめていると、いきなり首筋からデコルテにかけて、キスを受けた。 ゆきを称賛するかのように、激しくキスの雨を受けて、思わず首をのけ反らせた。 小松の手が、胸元から入ってくる。 ランジェリーを掻き分けて、直接胸に触れられて、ゆきは甘過ぎる声を上げた。 「……君は素直で可愛いぐらいに良い反応をするよね……”お陰で私もいつも楽しませて貰っているよ」 小松は、本当に愉しげに呟くと、目立つデコルテに、キスの雨を降らせてきた。 首筋から鎖骨にかけて、小松は愛の華を咲かせてゆく。 しっかりと華を咲かされて、ゆきは恥ずかしさと愛されている喜びを同時に感じていた。 ゆきが着ている深紅の可愛く素敵なドレスを小松は、わざと中途半端に脱がしてくる。 胸元だけが出て、脚の殆どが露出している。 とてもエロティックだ。 だが、そんなことも片隅にしか感じられないぐらいに、ゆきは小松が与えてくれる感覚に、熱中してしまっていた。 ゆきは、小松の逞しい肩をしっかりと抱き締める。 すると、小松はゆきの胸元に顔を埋めてきた。 「……んっ……!」 こんなことをするのは初めてではないけれど、それでも、小松に愛されることは、中々慣れない。 ひょっとして、一生、慣れないのかもしれない。 小松はゆきの胸に顔を埋めて、その柔らかさをたっぷりと実感した後で、舌先で愛し始めた。 乳房にキスの雨を降らせた後、薔薇色の蕾を舌先で転がしてゆく。 腰に激しい甘さを感じて、ゆきは思わず呻き声を上げた。 こうして小松に愛撫されているだけで、なにも考えられなくなる。 自分がどのような格好をさせられて、淫らに愛されているかを。 小松はゆきのマシュマロのような胸の柔らかさをしっかりと確かめながら、舌先で愛撫をすることを忘れない。 ここまでしっかりと愛されると、ゆきの感覚は、小松にしか反応しなくなった。 小松をもっと近くで感じたくて、ゆきは逞しい身体を抱き締める。 すると更に小松もゆきに密着しながら愛撫をしてきた。 小松の手が太ももに掛かる。 柔らかく、優しく撫でられて、身体が熱くなる。 総てが沸騰しているように思える。 愛しい熱さだ。 ゆきはこのまま溶けてしまっても良いとすら思った。 「……今夜は君が綺麗だから、私は気が気でなかったよ……。誰にも見せたくはなかったよ。早く君を部屋に閉じ込めて、私だけのものだということを刻み付けたかった……」 小松は全身にキスをして、ゆきが自分のものだということを刻み込んでいく。 しっかりと刻み込まれて、ゆきは幸せを感じる。 小松を自分だけのものにしたい。 そうするにはどうしたら良いのだろうか。 ゆきは、小松にも同じような所有の痕を刻み付けたくて、その逞しい身体を引き寄せた。 「……どうしたの?」 「私も小松さんに所有の痕を刻みつけたいです……」 恥ずかし過ぎて消え入るような声で囁く。 すると小松はフッと笑って、ゆきを身体の上に乗せた。 「……いいよ、ゆき」
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