*大人への階段*


 小松の器用な指先が、ゆきの最も熱くて潤った部分に触れられる。

 敏感な部分に触れられた瞬間、ゆきは躰を小刻みに震えさせた。

 いくら世界で一番愛しているひとだからといっても、このような場所に触れられるなんて、ゆきには考えられなかった。

 小松に表面をさらりと撫でられるだけで、ゆきは脚を強く閉じようとした。

 だが、そんなことは赦さないとばかりに、小松はゆきの脚を更に大きく開いてゆく。

 小松の指先が器用にも、ゆきの中心の花びらを押し広げてくる。

 それだけで晒された部分が、敏感に震えていた。それがゆきには恥ずかしくて、今直ぐに消えたくな

「……君の中心は誰を求めているのかな?」

 そんなことを訊かれても、ゆきは解らなくて、首を横に振った。

「……ゆき、私を受け入れる準備をするために決まっているでしょ」

 低くて甘い囁き声には、どうしようもないぐらいに艶やかさが滲んできた。

 小松は、指先でクリクリとゆきの中心の愛撫を念入りにしてくる。

 触れられるだけで、愛の証である液体が、躰の奥から滲んできた。

 恥ずかしくてしょうがないのに、気持ちが良くて感じてしまう。

「……君が私を完全に受け入れられるように、しっかりと準備をしなければね……」

 小松は艶の滲んだ声で囁くと、いきなりゆきの脚を大きく開いてきた。

「やっ、ああっ!」

 ヒップを持ち上げられたかと思うと、小松は、いきなりゆきの中心に顔を埋めてきた。

 こんなにも恥ずかしい行為があるのだろうか。

 小松の舌が、ゆきの花びらに器用に這ってくる。内側を丁寧に舐められて、ゆきは恥ずかしさを突き抜けた快楽を感じる。

 止めて欲しいと言えない自分は、かなり淫らな女なのだろうか。

 小松は今、顔から火が出て燃え尽きてしまうぐらいに恥ずかしい事をしているというのに、ゆきは一切の抵抗が出来なかった。

 好きでしょうがないひとに恥ずかしくて甘い事をされるのは、やはり許せてしまえるのだろう。

 小松の舌が、器用にゆきの花芯を転がしてくる。

 躰の奥深いところが沸騰して、ゆきを更なる高みへと連れてゆく。

 熱い液体が躰が溢れ出して、中心が痺れてきた。

 脚を閉じようとしても、小松が邪魔をして愛撫を続けるものだから、ゆきは上手く出来なかった。

 小松の愛撫が激しくなって、ゆきはもう何も考えられなくなった。

 頭の芯が痺れて、じわじわと快楽に支配されてゆく。

 ゆきは快楽に溺れないようにシーツをきつく掴んだが、全く効果はなかった。

 息苦しくてしょうがない。

 ゆきが息を乱しながら、腰を無意識に動かせば、小松が意味ありげに腰からヒップにかけてのラインを緩やかになぞってきた。

「あっ……!」

 小松の舌が、溢れる蜜をすくっている音が聞こえる。

 ゆきは恥ずかしいと感じるよりも、快楽に溺れていくほうが強くて、流されていく。

 頭の中がぐちゃぐちゃになってしまうのではないかと思うぐらいに、感じてしまう。

 激しく喘いでも小松は止めようとはしない。

「……感じているんだ。もっと……、もっと……、感じなよ。私が知らない君を見せてよ」

 低い艶のある秘め事が滲んだ声。

 小松の声が、ゆきの快楽を更に煽ってゆく。

 小松の舌が、ゆきの蜜が溢れる場所に器用に入れられる。

 気持ちが良過ぎて酔っ払ってしまうぐらいだ。

「……君はもっと奔放になりなよ? まだ足りないな……」

 小松の指先が、舌に代わって、入り口を推し広げてきた。

 ピリピリとした痛みに、ゆきは一瞬、しかめ面をする。

 涙が瞳の奥に滲んできた。

 涙ぐむぐらいにゆきは感じてしまう。

「……痛い?」

「少しだけ……」

 小松の問い掛けに、ゆきは答える。

「……この痛みを堪えられないと、もっと痛い事になってしまうから、我慢して……」

「はい」

 ゆきの為に小松は優しく気遣ってくれている。だからこそ、ゆきは我慢出来ると思う。

 小松の指が緩やかにゆきの入り口をほぐした後、慎重に胎内に入ってくる。

「……んっ!」

 躰に異物感を感じて、ゆきは思わず顔をしかめる。

 小松はそんなことも解っていて、ゆきの胎内を慎重にくすぐり始めた。

 小松の指が胎内に入っていて、ゆっくりと内壁を愛撫してゆく。

 小松の指が動く度に、異物感が少なくなり、代わりに快楽が滲んでくる。

 ゆきは腰を上げながら、無意識に動かしてしまう。

 違和感があるくせに、つい小松の指をキュッと締め付けて、離さないようにしてしまう。

「……君は……私のことを離したくない……みたいだね」

 イジワルで甘くて低い小松の声で囁かれると、ゆきの胸は苦しくなる。

 満たされた苦しさだ。

 小松は指先をゆっくりと動かし始めた。

 最初は鈍い痛みに顔をしかめていたのに、少しずつ気持ち良くなる。

 熱い感覚に、ゆきはくらくらしてしまった。

 小松が指を動かす度に、淫らな水音が響き渡る。

 それに比例して気持ち良くなり、ゆきは何度も呻き声を上げた。

 こんなにも激しい感覚をゆきは知らない。

 小松の指先が激しく動いてゆく。

 その度にゆきは息を乱す。

 快楽が激しくなってゆく。

 胎内に激しく指を出し入れされて、ゆきは全身へと広がる快楽を感じた。

 眩暈を覚えるぐらいに感じる。

 ゆきは、意識がおかしくなるのを感じながら、そのまま墜落してしまうのではないかと思う。

 意識が遠くなってしまうぐらいに、気持ち良いと感じる。

 苦しいのに気持ちが良いというのは、どう言えば良いのだろうかが解らない。

 躰が小刻みに震えて、ゆきはもう何も考えられない。

 そのまま意識を手放すしか出来なかった。

 

 一瞬、暗転してしまった意識も、直ぐに戻って、ゆきはぼんやりと目を開けた。

 小松は素早く準備をすると、ゆきを抱き締める。

「……小松さん……」

「……ゆき、君は本当に可愛い……」

 小松はゆきの唇にキスをすると、脚を広げてその間に自分の躰を入れる。

「……ゆき、君を大人の女性にしてあげるよ……。ただし、私だけのね」

 小松はゆきだけを真っ直ぐ見つめると、ゆっくりと熱くて硬い塊をゆきの入り口に押し当てる。

 生々しい情熱に、ゆきは息が出来なくなる。

 怖い。

 だが逃げたくはない。

 ゆきは小松にしっかりと抱き着くと、想いをしっかりと伝えた。

「……ゆき……、力を抜いて」

「はい……」

 小松に言われたように力を抜こうとするが、なかなか上手くいかない。

 緊張し過ぎているからではないかと、ゆきは思う。

 緊張し過ぎて、ゆきの躰は硬くなっていた。

「……ゆき、深呼吸をして、そう……。そうすると力が抜けるから」

「はい……」

 ゆきは深呼吸をして、何とか力を抜く。

「ゆき、そうだよ……」

 小松は優しいのに低い声で言うと、ゆっくりとゆきの胎内に入ってきた。

「……!!!」

 今まで想像出来ないぐらいの大きな楔に、ゆきの入口は思い切り広げられる。

 痛くてしょうがなくて、ゆきは息を止めてしまう。

 小松に縋りつくことしか出来なくて、ゆきは痛みに涙ぐむ。

「……痛かった?」

「ちょっとだけ……」

「ちょっとじゃないでしょ? 君は私でいっぱいになっているんだからね……」

 小松は低くて甘い声で囁くと、ゆきにキスをしてくれる。

「……深呼吸をしなよ……。痛みではなくて、私だけを感じなよ。そうしたら大丈夫だから……」

 ゆきは小松の熱くて逞しい情熱だけを脳裏に浮かべる。

 すると痛みよりも、小松の愛でいっぱいになっていることを感じずにはいられない。

 小松は少しずつ腰を進めてくる。

 進めてはくるが、さりげなくゆきを気遣ってくれている。

 それがゆきにはとても嬉しかった。

 小松が動く度に、かなりの痛みを感じずにはいられない。

「ゆき……」

 小松は唇を荒々しく重ねてくると、更にゆきと深く繋がっていく。

「小松さ…んっ…!」

 小松が奥深くに腰を進める度に、ゆきの痛みは頂点になる。

 小松が深いところに到着した瞬間、ゆきは突き抜けるような痛みを感じて、涙を零した。

 深く繋がって、小松はようやくキスを止めた。

「ゆき……、私が君の中に入って、一つになっていることを感じなよ……」

 小松の言葉にゆきは、情熱を意識せずにはいられなくて、圧迫に躰をのけ反らせる。

「私だけ……感じれば良い……」

 小松は艶やかに言うと、ゆきを抱き締めながら、この上なく優しく動き始めた。

 小松を意識せずにはいられない。

 ゆきは小松の動きを痛みと共に受け止めながら、しっかりと抱き締めた。

「……ゆき……」

 小松はゆっくりと動いて、蠢くゆきの胎内をほぐしていった。

 ゆきもまた無意識で小松を捕まえる為に、しっかりと締め付ける。

「……君は凄いね……。私を捕まえて、ひきちぎるつもり?」

「……そんなこと、解らない……」

 ゆきは意味が全く分からなくて、呼吸を荒くさせた。

「ゆき……」

 小松の動きが少しずつ激しくなり、ゆきは痛みに痺れた躰で受け入れる。

 小松が動く度に、痛みと滲むような鈍い快楽が喧嘩をしているような気すらした。

 息が激しくなり、視界が揺れていく。

 どうして良いのかが分からないぐらいに意識がぐちゃぐちゃになっていく。

 マラソンをしている時よりも息が上がる。

 ゆきの躰が一気に持ち上げられる。

「あ、ああっ!」

 そのままゆきは意識が蕩けるのを感じながら、墜落をした。

 意識の奥で、小松が逞しく震えるのを感じながら。





マエ モドル ツギ