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お腹の中の鈍い痛みの意味が、ゆきには解らない。 躰が震える。 だが、それは決して不快な感覚ではなく、むしろ幸せな感覚だった。 「……震えてる。怖い?」 小松の声が、艶やかにゆきの耳許で響く。声だけでドキドキしてしまい、耳まで沸騰して熱くなる。 甘い緊張。 だが、とても幸せな感覚だ。 「……ゆき、怖いかもしれないけれど、私はもう止めては上げられないよ……」 小松はイジワルなのに、何処か優しい響きを持っている。だからか、決して不快な感覚ではなかった。 小松はゆきの柔らかな乳房を、ゆっくりと焦らすように揉み込んでくる。 気持ちと躰が更に煽られてきた。 「んっ、あっ……怖いけれど、小松さんだから、怖くない……」 滲む快楽に喘ぎながら、ゆきは甘い声で呟く。 途端に、小松に思いきり抱きすくめられた。 「……そんな可愛いことを言われたら、手加減出来なくなるよ……」 「……小松さんっ……!」 ゆきは躰を震わせながら、何度も綺麗に仰け反らせる。 こんなにも熱くて苦しい感覚は初めてなのかもしれない。 ゆきは苦しくて、何度も甘く官能的な呻き声を上げた。 愛しいひとに、躰をなぶられる。 それは不快ではなく、むしろ歓びへと変わってゆく。 小松は、ゆきの白い肌に唇を落として、自分に所有の痕を刻み付けた。 全身に何度もキスを受ける。 部屋に響くのはキスをする音だけ。 甘く切ない夢のなかの音楽を聴いているかのようだった。 躰の奥深くから、熱い感情が噴き出してくる。 それが愛情を示す液体となり、ゆきの躰からこぼれ落ちた。 腰がじんわりと甘い。 つい、腰を緩やかに動かしてしまう。 腰を動かすと、小松がくすりと、笑った。 「……君は私が欲しいみたいだね……。確かめないと」 「……小松さんっ!?」 小松は、ゆきが熱く沸騰させている場所に指先を伸ばしてくる。 ほんの少し触れられるだけで、ゆきは頭がぐらぐらした。 息が上がる。 恥ずかしくて堪らなくなる。 先ほどよりも、もっと何をしてよいのかが、ゆき自身分からなくなった。 小松の指先は、ゆきの熱い花を指でそっと押し開き、花芯に触れる。 触れられるだけで、羞恥の電流が走り抜けて、ゆきは思わず腰を浮かせてしまった。 こうしているだけで、お腹の奥がオカシクなってしまう。 「……あっ、んっ……」 次々とやってくる快楽に、ゆきは堪えきれないほどに感じてしまい、息を浅くした。 今まで知らなかった快楽に、ゆきは思わず手を握りしめる。 こんなにも鈍いのに気持ちが良くて、自分をコントロール出来ない感覚は初めてだった。 小松の親指がクリクリと、ゆきの花芯に触れてくる。 そうされるだけで、躰の奥から熱いものが流れて、自分ではどうすることも出来なくなっていた。 お腹の奥が甘くて深い。 ゆきはどうして良いのか分からなくて、潤んだ瞳を小松に向けた。 「……不安にならなくても、大丈夫でしょ? 私がいるんだから……」 確かに小松の言う通りだ。 小松がいるから、不安になることはないのだ。 「……私に任せておいて」 小松の声をうっとりと聴いていると、熱い場所の更に奥を探るように、入口を指で擽られた。 「……あっ……!」 入口を指先で擽られるだけで、躰が更に深く小松を求める。 大好きなひと。 愛して、愛して、止まないひと。 だから欲しい。 小松はゆっくりと慎重にゆきの入口を解すと、胎内に指先を差し入れてきた。 異物を受け入れる痛みと違和感に、ゆきは一瞬、顔をしかめてしまう。 小松の指先はゆきの熱い部分を、探るために、ゆっくりと胎内をくすぐってきた。 違和感が有るのに、もっと擽って欲しいとさえ思ってしまう。 自分がおかしくなってしまったのだろうかと、ゆきはつい思ってしまう。 小松の危険で艶やかな指先が、ゆきの胎内をくまなく味わって擽ってゆく。 こんなにも愛しい快感が、他にあるのだろうかと、ゆきは感じずにはいられなかった。 入り口を解すために、小松の指先が更に艶かしく動く。 指を二本に増やされて、胎内を縦横無尽に動きまわった。 しっとりとねっとりとした小松の愛撫に、ゆきは狂ってしまいそうになるぐらいに感じてしまっていた。 追い詰められているのが解る。 胎内を擽られて探られる度に、快楽が頭に滲んで、どうして良いかが分からなくなった。 頭がジンジンする。 小松に総てを支配されているのに、妙に心地好くすら感じた。 息が荒くなる。 視界が揺れて、目を開けていることが出来ない。 ゆきは淫らに腰を動かしながら、小松の肩にすがる。 鼓動が止まってしまうかと思うぐらいに、追い詰められた。 もうこのまま小松がくれる快楽にすがっていたい。 そう思った瞬間、ゆきは意識を手放した。 意識を手放していたのは、ほんの一瞬だったらしい。 ゆきがぼんやりとしながら目を開けると、小松が微笑みながら、ゆきを眺めていた。 「……君の準備が出来たってことだよね……」 小松はフッと微笑むと、いきなりゆきの脚を大きく開いてきた。 恥ずかしいと感じられないままの速攻だったせいか、気付いた時には、小松がゆきの躰の間に入り込んでしまっていた。 これには驚いてしまう。 「……私も準備が完了だということだよ……、ゆきくん」 小松は自身の熱くたぎった欲望を、ゆきの入り口に押し当てる。 こんなにも男らしさを深く感じるのは初めてで、ゆきは息を飲んだ。 小松の男らしさと欲望を感じなから、ゆきは震える。 ゆっくりと小松が胎内に入ってくる。 入り口を押し広げられる痛みに、ゆきは涙を滲ませた。 こんなにも厳しい痛みだなんて、知るよしもない。 痛みはあるが、我慢出来る。 愛するひととひとつになれるのは、それぐらい魅力的だった。 ゆきが痛みに耐える余りに、泣きそうな顔をすると、小松は顔を覗き込んできた。 「……痛い?」 「……少し……」 「……気を使わないで。正直に言ってくれたら良いから」 「……痛いです……」 ゆきが涙声で言うと、小松は苦笑いをする。 「……だけど、やめてあげられない……」 小松は苦しげに言うと、ゆっくりと腰を先に進める。 小松の腰が進む度に、ゆきは苦しくて、痛くて堪らない。 だが、なんとか我慢をする。 痛みになんとか着いていった。 「……ゆき、君が愛しいよ…」 小松は息を乱しながら、一旦、動きを止める。 ゆきに甘いキスをくれた後、この上なく優しく動き始めた。 痛みがあるのに、ひどく満たされている。 こんなにも満たされた気持ちは初めてだった。 痛みはあるけれども、清々しい痛みだった。 「小松さんっ……、大好きっ!!」 ゆきは小松を抱き締めながら、快楽に緩やかに蕩けてゆく。 好きだからこそ、これほどまでに快楽を感じるんだろうと思う。 ゆきはくらくらしながら、総てを小松に委ねる。 小松の動きが激しくなる。 動きに翻弄されて、ゆきも高みへと舞い上がってゆく。 小松は息を乱しながら、ゆきを突き上げてくる。 そのまま一気に高みに舞い上がり、そのまま意識を手放す。 ゆきは小松と本当の意味で愛を交わせたことに歓びを感じながら、意識を手放した。 |